不安症、発達障害の子どもが「うつ病」に? 遺伝・環境・疾患…「うつ病になりやすい子ども」の特徴と治療 専門医が解説

子どものうつ病#2 ~うつ病の診断・治療~

北海道大学病院子どものこころと発達センター特任教授、児童思春期精神医学専門医:齊藤 卓弥

「発達障害による行動を正そうと怒ってばかりいると、子どもの自己肯定感が下がってしまい、うつ病につながるケースも。発達障害について正しい理解が必要です」と、齊藤先生。  イメージ写真:アフロ
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北海道大学病院子どものこころと発達センター特任教授・齊藤卓弥(さいとう・たくや)先生に聞く「子どものうつ病」について。

第1回は、子ども特有のうつ病の特徴と症状、子どものうつ病が見逃されやすい理由を伺いました。第2回は、うつ病になりやすい子どもの特徴と二次障害、うつ病の診断・治療について。うつ病を患う子どもの40%以上は、発達障害などほかの精神疾患を抱えているといいます。

うつ病になりやすい子どもには、どのように向き合えばよいのでしょうか? うつ病の診断方法から治療法まで、齊藤先生に聞きました。

※第2回(#1#3を読む)公開日までリンク無効

●齊藤 卓弥(さいとう・たくや)PROFILE
北海道大学病院子どものこころと発達センター特任教授、児童思春期精神医学専門医。アルバート・アインシュタイン医科大学(米)精神科助教授、日本医科大学精神医学教室准教授を経て、2014年より現職。

北海道大学病院子どものこころと発達センターの齊藤卓弥先生。子どもたちのために児童精神専用病床の新設を計画中だといいます。  写真:Zoom取材より

うつ病の要因は「遺伝」と「環境」

──うつ病はどのように発症するのでしょうか?

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