小学生はSNSは使えない 犯罪から子どもを守るスマホ術〔防犯アナリストが解説〕

防犯ママが教える「夏休みの防犯対策」#3

一般社団法人 日本防犯学校副学長・防犯アナリスト:桜井 礼子

そもそも、小学生はSNSを利用できない?

スマートフォンを使った犯罪は、SNSが入り口であることがほとんどです。しかし、そもそも各SNSは利用できる年齢が決まっていることをご存知でしょうか?

下記が、代表的なSNSの利用可能年齢です。

代表的なSNSのほとんどが、13歳にならないと利用できません。

これを見てわかる通り、SNSには年齢制限がかかっていることがほとんどです。また、オンラインゲームやアプリケーションのゲームにも、たいていは年齢制限が設けられています。

年齢制限があるにもかかわらず、子どもがSNSを利用できているのは、親のお下がりのスマートフォンを使っているからでしょう。お下がりを使う場合は、必ず端末の初期化を行ってください。それから、先述したフィルタリング、ペアレンタルコントロールの設定をしましょう

防犯において大切なのは、何でも話す習慣づくり

今回ご紹介したスマートフォンの安全対策はもちろん、防犯全般において、日頃から何でも話す習慣をつくることがとても大切です。それが、結果的に子どもを守ることにつながるからです。

「テストで0点をとった」「友だちの○○ちゃんを叩いてしまった」などのネガティブなことも、日頃から話してもらうようにしてくださいね。そして報告をされたら、どんなことであっても頭ごなしに怒ったり、否定したりしないようにすること。まずは冷静に事情を聞くようにしてください。

「お母さんは何でも受け入れてくれる」という安心感が信頼につながります。そしてそれが、家庭でのルールづくりをスムーズにしたり、万一怖い目に遭った場合もそれを知らせてくれるようになるからです。

防犯対策は家庭から始めよう

これまで、連載3回を通して様々な対策について紹介しましたが、防犯の基本は家庭です。先ほど説明したように、日頃から何でも話す習慣をつくったり、不審者への対応法を何度も確認するようにしたり、まずはご家庭で防犯意識を高めておきましょう。

そして防犯の根本にあるのは、愛です。子どもを愛しているからこそ、防犯に意識が向くようになるのです。子どもにたっぷりと愛情を注ぎ、大切な我が子を犯罪から守りましょう。

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取材・文/阿部雅美

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さくらい れいこ

桜井 礼子

Reiko Sakurai
一般社団法人日本防犯学校副学長。防犯アナリスト。

「日本初の女性防犯アナリスト」として防犯界の第一人者、予知防犯提唱者の梅本正行氏に16年間師事し、事件現場の検証と取材に携わる。女性・母親・高齢者の親を持つ立場で生活者と同じ目線に立ち、自分自身で出来る防犯対策を始め、子供と高齢者・女性を守る防犯対策を分かりやすく解説。社会的弱者を犯罪被害から守る予知防犯を提唱する活動を展開している。現在、日本防犯学校学長の梅本正行氏とともに、YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」にて、防犯に特化した情報を発信中。 YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」

「日本初の女性防犯アナリスト」として防犯界の第一人者、予知防犯提唱者の梅本正行氏に16年間師事し、事件現場の検証と取材に携わる。女性・母親・高齢者の親を持つ立場で生活者と同じ目線に立ち、自分自身で出来る防犯対策を始め、子供と高齢者・女性を守る防犯対策を分かりやすく解説。社会的弱者を犯罪被害から守る予知防犯を提唱する活動を展開している。現在、日本防犯学校学長の梅本正行氏とともに、YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」にて、防犯に特化した情報を発信中。 YouTubeチャンネル「梅と桜の防犯チャンネル」