男の子の【精巣捻転】とは? 6時間以内に緊急手術をしないと「精巣・金玉・睾丸」が失われる危険性 泌尿器科医が詳しく解説
泌尿器科医・岡田百合香先生に聞く、「精巣(金玉)」トラブル #1 ~精巣捻転 (せいそうねんてん)~
2024.11.11
泌尿器科医:岡田 百合香
「6時間以内に患部を開いて、ねじれを解消しなければ、精巣は壊死してしまい、摘出になる可能性が高まります。
病院に着いてから診察をして、手術の同意書を書いたり採血したりするだけで、2時間ぐらいすぐに経ってしまいます。時間のロスはなるべく減らしたいですね」(岡田先生)
保護者も子どもも正しい知識で対応を
一方で、ねじれの具合によって、急激に起こった痛みが少し和らいだりするケースもあります。これが、精巣捻転の厄介なところです。
「どのぐらいねじれるかによって、症状の出方は違います。本当にひどいと、360度以上ぐるぐると二重にねじれてしまい、その場合は遮断のされ具合が強く、痛みも急激です。
しかし、緩くねじれるというケースもあります。この場合は、体勢などによっては、血流が戻るようなタイミングがあったりして、『最初はすごく痛かったけど、病院来たらちょっと落ち着いてきた』なんてことも」(岡田先生)
また、手術ではなく身体の外から治す施術もあるにはある、と岡田先生。
「たいていねじれる方向は決まっているので、我々泌尿器科医は『本を開く方向(外側)へ』と言うんですが、応急処置的に、試しに解除できるか対応してくれる場合もあります。
ただ、それで改善した場合も精巣を固定する手術は必要になるので、手術設備と常勤の泌尿器科医のいる大きな病院を受診することが一番望ましいです」(岡田先生)