ドイツ歴26年の日本人ママが驚いた 学校での朝食タイムと冷たい夕食とは?
世界の子どもたちは何を食べているの? 「世界の朝ごはん」第1回 ドイツ・ベルリン編
2021.06.19
コーディネーター:希代 真理子
1時間目の授業のあとに、「朝食」を食べる時間がある
始業時間は朝8時前後と早めのベルリン。1時間目終了後にあたる朝9時頃に、”朝食ボックス”というのを食べる時間が設けられています。この朝食ボックス、中身は“シュリッペ”にハムやチーズを挟んだサンドウィッチとリンゴ、皮を剥いただけのにんじんなど、とても簡単なもの。日本のお弁当のように手の込んだものを持ってくる子どもは、まずいません。ただ、各家庭で作ったものを持参します。
ちなみに昼ごはんは給食です。現在(2021年5月)は新型コロナウイルスの影響で短縮授業のため、給食の時間がありませんが、通常は「食堂」で学年ごとに時間をずらして給食を食べます。学年によっては給食の時間が13時半を過ぎる日もあり、そんなときにも、先ほどの朝食ボックスを休み時間に食べたりする子もいます。
そして週末。我が家は週末、起きてくる時間がバラバラなので、平日のようにバタバタと慌ただしくはありませんが、各自が好きなものを食べるという点は同じ。夫はミューズリー(シリアルの仲間)とシュリッペの組み合わせが最近のお気に入り。子どもたちはおにぎりを作って食べることもあったりと、我が家の朝食は完全に和洋折衷のフリースタイルです。
ベルリンには、なんと夕方までオーダーできる「朝食メニュー」がある!
今(2021年5月末現在)は、新型コロナウイルスの影響で半年以上続いたロックダウンが一部緩和され、ようやくまた店内(2021年6月4日以降)や、カフェのテラス席で食事が楽しめるようになりました。
ベルリンの街角には居心地のよいカフェがたくさんあるのですが、なんと“朝食メニュー”を注文できるカフェが多くあるんですよ。そして“朝食メニュー”なのに、午前中だけではなく、16時頃までオーダーできるというお店までも。
その“朝食メニュー”の内容ですが、シンプルなパンとチーズやハムだけのものから、フランス風のクロワッサンとジャム、アメリカ風のパンケーキを中心にしたものなど、バリエーション豊か。週末にはビュフェ形式のブランチを提供するカフェもたくさんあります。こうした、ほぼ一日中、朝ごはんを楽しめるのも、のんびりと過ごす、ベルリンらしさが表れているように思います。
時間があれば、ぎゅうぎゅうに予定を詰めたり、カフェでも仕事をする姿を多く見かける日本の様子と比べると、夕方まで朝食メニューが味わえるドイツ・ベルリンの様子がとても眩しく感じられました。日本でも、夕方まで朝食メニューを味わえる環境が生まれれば、個々のゆとりの持ち方も変わってくるのかもしれませんね。第2回はフランス・パリ編をお届けします。
希代 真理子
1995年よりドイツ・ベルリン在住。フンボルト大学でロシア語学科を専攻した後、モスクワの医療クリニックでインターン。その後、ベルリンの映像制作会社に就職し、コーディネーター として主に日本のテレビ番組の制作に関わる。2014年よりフリーランスとして活動。メディアプロダクションに従事。2020年にAha!Comics のメンバーとして、ドイツの現地小学校を対象に算数の学習コミックを制作。
1995年よりドイツ・ベルリン在住。フンボルト大学でロシア語学科を専攻した後、モスクワの医療クリニックでインターン。その後、ベルリンの映像制作会社に就職し、コーディネーター として主に日本のテレビ番組の制作に関わる。2014年よりフリーランスとして活動。メディアプロダクションに従事。2020年にAha!Comics のメンバーとして、ドイツの現地小学校を対象に算数の学習コミックを制作。