過干渉や毒親かも ママたちの葛藤と具体的な対処法を紹介

意識変革や本、講演会 親子で過干渉を乗りこえたストーリーもご紹介

コクリコラボ

写真:アフロ
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前回のコクリコラボでは、子育て中のママの8割以上が「過干渉や毒親かもしれない」と感じた経験があるとお伝えしました。今回はそんな経験を乗り越えたママに、どんな行動をとったり、考えかたを変えたりしたのかを具体的に聞きました。

コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に 2024年2月6日~2月19日インターネット上で実施。有効回答数は134件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

過干渉や毒親かもしれない自分を乗り越えた経験

子育て中のママに「自分が過干渉や毒親かもしれないと思ったが、乗り越えた経験があれば教えてください」とアンケートをとったところ、たくさんの体験談が集まりました。

◆ママ自身が意識を変えた

最初にご紹介するのは、ママ自身の意識を変えた事例です。

・「子ども=自分とは違う人間」ということをあらためて意識するようにした。

・息子を認める、受け止めるという意識に変えた。


「過干渉かもしれない」と感じる原因として、ママが子どもを支配しやすい環境であることが挙げられます。別人格であること、認めるというように意識を変えたことで変われたのですね。

◆本や勉強など新たな情報を取りいれる

次にご紹介するのは、新たに情報を得ることで変わったという事例です。

・アンガーマネジメントを学ぶことで変わっていきたいと思っているところです。

前回の記事でも「𠮟りかた」がテーマにあがりました。学びによって、怒りの感情に任せて𠮟ることが減ると解決に近づきそうです。

・まずは、どういった事象が毒親なのか知りたいと思い、本を読んだり、講演会に行ったりして情報を集めました。

本や講演会などで積極的に情報収集をしたというママ。行動力が素晴らしいですね。

・「そのままのあなたでいいんだよ」という趣旨の絵本を一緒に読む。

「一緒に読む」という点が素敵です。ママだけの課題とせず、問題を子どもと共有するという意見はほかにも。

・(略)子どもに素直に「ママはこうなると心配していったんだよ」とか「自分でも怖い声で怒ったから、びっくりしたよ」とか冷静にいえるときはいうようにしています。

◆状況や環境が変わった

予期せず状況が変わって好転したという事例もありました。

・第2子が生まれて数年、「子どもは母親の思いどおりには決してならない。なら自分がネガティブになることはやめよう」と思い、気楽に育児ができるように。「私って毒親かも……」とどんよりすることもすっかりなくなりました。

ふたりめが生まれたことで、良くも悪くも1人の子どもに向かう時間が減り、自然と過干渉から卒業できたという経験は、座談会でも聞くことができました。

・ひとりめは物理的に時間もとれるので手を出してしまい、なかなか独り立ちができなかった。ふたりめはほったらかしで育てたせいか、早く自立した。上の子のときは忘れものを届けていたが、忘れて恥ずかしいという経験をしないとなくならない。「なんで届けてくれないの?」と言われたことはないし、お母さんに届けてもらうなんて恥ずかしいという時期がいつか来るので、うまい距離感をとることが必要だと気づいた。(12歳男の子、9歳女の子のママ)

ママのほうから少し距離をとることが大切なのかもしれません。

・口出しや先回りをしすぎてストレスが溜まってしまったので、あるとき一切何もやらないで過ごしてみた。すると子どもたちがちゃんと自分で用意して、思っていた以上になんでもできるようになっていた。手を出しすぎるとやれる機会を逃してしまうと実感して、過干渉しなくなりました。

こちらのママも偶然の産物だそう。手を出さないというのは勇気のいることですが、どこかできっかけを作らなければなりませんね。

お子さんの成長によってママも変わったエピソード

最後にご紹介するエピソードは、ママの手助けを必要としていたお子さんが自立の一歩を踏み出すことで、ママ自身も変わったというエピソードです。

地方に住んでいるので、小学4年生の息子は基本的にはどこに行くにも車で、母親と一緒にいる状況。ちょっとした駄菓子コーナーでもひとりで買いものはせず、母親の私と一緒に会計をしていました。

しかし、最近変化が。周りのお友達が、学校終わりに子どもだけでお菓子を買って公園で遊ぶという流れになったのですが、息子は「遊ぶことは大好き。でもお菓子を買いに行く・自分でお金を出す・おつりをもらう・自転車で公園へ行くという一連の流れが不安」とのことで、お友達についていけないそうです。

私は「今まで過干渉だったな」と反省しました。

すると息子から「一緒にスーパーに行こう!」と誘われ、「ママ、お財布ぼくに貸して。かごの中に何か入れる前にぼくに金額を教えて」と言われました。かごに入れたものを足し算していき、レジでいくら払えばいいのか、細かく支払いができるかを練習したかったようです。

お友達の前でお財布を出すこと、店員さんに言われた金額がきちんと支払えること。大人になれば誰でもできることですが、今の息子はそれが不安だったのです。息子自身も自分に何が足りないのかを把握しており、練習がしたかったのが伝わってきました。「買いものの練習」をすること数日。だんだん自信もついてきたようです。

「ゆっくりでもいい。必ずできるようになる」と話し、最近はスーパーへ行くたびにお財布を取られています(笑)


個人的には「過干渉」だとは思いませんでしたが、ママが気づき、息子さん自身も自分に足りないことをじっくり練習し、ママに見守られながら成長していき、自立に向かうというストーリーを見せていただきました。

ママだけが抱えこんでいる? 吐き出せる場を

今回の調査で「過干渉や毒親かもしれない」という状況に置かれたママは、自分だけで乗り越えようとしていることに気づきました。また自身が過干渉の家庭で育っているという複雑な事情を抱えるママも複数人いました。内容自体がセンシティブなので身近な人にも相談できない背景もあるかもしれません。

育児系のSNSなどで取りあげられることが多いせいか、今回の調査では「過干渉」や「毒親」とまでは言えないようなことをママ自身が「毒親」「過干渉」だと解釈して自分を責めている構図が多くみられました。

まずはママが勇気を出して誰かに話したり、相談したりできる場があるといいのではないでしょうか。吐き出すことで、本当にママが改善すべきなのか、考えすぎなのか、あるいは変えるならどう踏み出せばいいのかを客観的にとらえるきっかけになるといいなと感じました。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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