自分で考え、行動できる子をどう育てる? 移動時は「走る」、一日中トカゲを追いかけていたひろゆきさんの子ども時代を振り返る

第2回/全2回

ライター:小川 聖子

管理するより見守ることでその子の力は伸びるのでは

──子どもの好奇心を伸ばしたり、さまざまな考え方ができるようになってほしいと思う親は多いと思いますが、ひろゆきさんがご自身の能力を伸ばせたのはなぜだと思いますか。

ひろゆきさん:好奇心に関しては、もともとみんな持っているんじゃないですか。赤ちゃんはなんでも口に入れるし、子どものころはみんな「あれは何? これはなんで?」と思っていたと思うんです。

好奇心がある状態が本来だと思うのですが、成長する過程で大人に「これはやっちゃダメ、あれはやっちゃダメ」と言われたり、怒られたりすることで、「それならやらないほうがいいな」と学習しちゃうんですよ。ただ僕の場合は、親が共働きだったり、やや放任主義だったりしたこともあって、そういう学習をあまりしなかった。

それで、先ほど話したトカゲもそうですが、自分で調べたり、試行錯誤するという経験を多く持てた、それは大きいかもしれません。実際に調べていると楽しいし、やってみると楽しいし……ということが繰り返しでき、そのプロセスのなかで「自分のやり方」を作り上げていくことができた。だから、本人にやりたいことがあるなら、途中で好奇心を削ぐ必要はないんじゃないかなと思います。

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──失敗も含めて試行錯誤する時間や状況が大切ということですね。ひろゆきさんは10年近くフランスで暮らしていらっしゃいますが、教育や子育ての面で日本との違いを感じることはありますか。

ひろゆきさん:これはフランスだけではないかもしれませんが、海外では11歳くらいまで「子どもだけ」で外出ができないんですね。保護者同士が連絡を取り合って、お互いに信頼できる同士の間でだけ、家を行き来したりできる。

だから僕が子どもだったころのように、「とんでもない人間」に出会ったり、「とんでもない家」にお邪魔する機会というのはまずないんですよ。僕は北区赤羽の団地で育ったのですが、本当にお金がない、めちゃくちゃな人たちというのをたくさん見てきました。

だから「お金がなくても生きていける」「働かなくても生きていける」みたいな独自の感覚が身につきました。親御さんの心配は尽きないかもしれませんが、その子が自分で考えたり、行動できる力を身につけられるよう、ガチガチに管理するよりは、見守ってあげるのがいいんじゃないかと思いますね。

『ひろゆき氏に聞く!子どもがプログラミングを学ぶ意義とは(1回目)』
\インタビュー1回目はこちらから!/

コクリコサイトとも連動!実際に手を動かして

日本を代表する掲示板サイト「2ちゃんねる」をつくったプログラマーであり、現在はインフルエンサーとしても活躍しているひろゆき氏。

本書は、そんなひろゆき氏が「ほんとうに子どもたちに役立つ」プログラミングの技術を基礎の基礎から教えてくれる一冊です。

『ひろゆき式 10歳からのプログラミング入門』(講談社)

\インタビュー1回目もぜひご覧ください!/

(取材・文/小川聖子、撮影/日下部真紀)

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おがわ せいこ

小川 聖子

Seiko Ogawa
ライター

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。

にしむら ひろゆき

西村 博之

Hiroyuki Nishimura
実業家・プログラマー

1976年、神奈川県生まれ。インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。現在は、さまざまな企業に携わりつつ、企画立案やサービス運営、プログラマーとして活躍。自身のYoutubeチャンネル登録者数は、160万人超。

1976年、神奈川県生まれ。インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。現在は、さまざまな企業に携わりつつ、企画立案やサービス運営、プログラマーとして活躍。自身のYoutubeチャンネル登録者数は、160万人超。