キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!
ハッキリした色使いで遠目もききます。
特に、すべりだいやブービーのズボン、おかあさんのエプロンなど、要所で使われている「赤」がとても素敵な絵本です。
ブービーにエプロンを“ぎゅう”とつかまれたおかあさんの気持ちになって、子どもたちに読んであげましょう。すべりだいをすべりおりる時のいろいろな擬態語もこの本の楽しさのひとつ。ちょっと意識して読むと、より楽しさが増しますよ。
楽しそうなこどもたちの笑顔と、それをひとりうらやましそうにみつめているブービーの対照的な表情を、子どもたちにゆっくりみせてあげます。ブービーの存在は、ちょっと指さしてあげるとわかりやすいですね。
「きゅうに こわくなって、」のあとは、ブービーの不安な気持ちを表すように、少し間をとってから、ページをめくります。
「きょうも やっぱり すべれませんでした。」
上ったばかりの階段をおりることになったブービーの、とてもがっかりした様子をあらわすように、少しゆっくりめに、少し低い声で読みます。それを見ているこどもたちの表情も複雑です。
次は、ネコ。
勢いよく「ダダダダダー!!」と読んだ後は、リズミカルに「クルッとまわって」と続けます。ネコの様子にびっくりしたブービーの表情を、ゆっくり子どもたちに見せてあげます。
楽しそうに夕食を作っているおかあさん。まないたの上を「ゴロゴロと」すべりおちていく野菜たち。ここまでは楽しそうに読むといいですね。
そして、それをうらやまそうに見つめているブービー。
少しだけ見えているブービーの顔を、指で差してあげるとわかりやすいですね。そして、勇気を振り絞って、ブービーはおかあさんにすべりだいが「できない」ことを伝えます。
「あのね、ぼく できないんだ、すべりだい」
この4つの単語にブービーの「できないきもち」がこめられています。ひとつひとつの単語を、丁寧に、間をとりながら、読みます。せつない気持ちを伝えるように、トーンを少し落として読むと感じが出ます。
「ワン、ツー、スルリーン!!」
と、おかあさんのすべりだいをすべりおりることができたブービー。元気よく楽しそうに読みましょう! お母さんとブービーの見たこともないくらい楽しそうな笑顔に注目です。
「すべりだいも こんなふうに すべれれば いいのになあ」
は、少しだけ自信のついたブービーの期待する気持ちを込めて読みます。
次の日……。
すべりだいのうえにいるブービーの顔、意を決し自信と勇気をもってチャレンジする気持ちのあらわれたブービーの表情に注目です!!
「え、どうなったかって?」
は、子どもたちに問いかける感じで……。
そして、「カラスさんとネコさんにおうえんしてもらって……」は、子どもたちに答えるように、教えてあげるように読みます。
ブービー、やったね!
本とあそぼう 全国訪問おはなし隊
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai