2022.08.07

ブックマーク

コロナ第7波の夏休み 子どもへの伝え方とママ友づきあいを専門家が指南

新型コロナ第7波の今、パパママ、子どもたちが知っておきたいこと #2~子どもとママ友のコミュニケーション~

国際災害レスキューナース:辻 直美

コロナ禍の夏も2022年で3年目。子ども以前に親たちの感染対策が少しゆるんできてはいないかと国際災害レスキューナースの辻直美さんは忠告します。  写真:アフロ

新型コロナウイルス第7波の感染拡大とともに始まった2022年の夏休み。プールに、公園と友達同士で遊びたい盛りの子どもたちをおさえることはなかなか難しいものです。

とはいえ、感染拡大につながる可能性がある触れ合いや、家の行き来など、どこまでOKとすればよいのでしょうか。

国際災害レスキューナースで、子育て世代へのサポートでも人気の高い辻直美さんは、子どもと対話をしつつ、我が家のルールを決め、それを周りに伝えることが大切と語ります。

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親の行動も見直しつつ子どもと感染予防策を話し合う

感染拡大が続く「第7波」。親としては、感染リスクを少しでも減らすべく、できるだけ家で過ごしてほしい。でも、子どもたちは当然ながら、友達と思いきり遊びたい。思惑はすれ違い、お互いにストレスはたまるばかり。

「公園で遊ぶときはお互い、水筒を持ち、おやつも別々に食べるようにしている。でも、気づくと子ども同士で勝手に水筒を回し飲みをしていて……」

「小学生になると、子どもだけで遊ぶので勝手に誘い合って、相手の家に上がり込んでいたことをあとで聞かされたりする」など、母親たちの悩みは尽きない。

子どもたちにとって、かけがえのない夏休み。でも、感染状況は看過できないほどの拡大ぶりを見せています。こうした中、子どもたちに何をどのように伝えればいいのでしょうか。

『新型コロナ✕防災マニュアル』(扶桑社)の著者で、国際災害レスキューナースの辻直美(つじ・なおみ)さんはこうアドバイスします。

「まず、お子さんたちは『話せばわかる』、『しっかり理解できたら行動に移せる』と信じるのが最初の一歩です。

こうお伝えすると、『うちの子は無理です』『何を言っても聞きません』とおっしゃる方も少なくないのですが、お母さんが『できない』と決めつけると、お子さんはそのとおりに行動します。お母さんが思っているように“できない”ふるまいをするのです。

それを避けるには、お子さんを本気で信じて向き合う。これが、最初の一歩です。

また、親の行動を子どもたちはよく見ています。例えば、自分たちは適当にしか手を洗っていないし、手指消毒も最近はサボりがちなのに、子どもには『手を洗ったの?』とうるさく言う。

ママ友同士でお茶をしながらおしゃべりをし、職場の同僚や友人と飲み会に行きながら、子どもたちの行動を制限する。こうしたちぐはぐな行動を子どもたちは見逃しません。

子どもたちだけに我慢を強いるのではなく、家族みんなで何をどれぐらい我慢するのか、我慢しないとしたらその代わりに何をどう気を付けるのか、“我が家のルール”を親子で話し合ってみましょう」(辻直美さん・国際災害レスキューナース)

必要なのはコーチングではなく「対話」

「我が家のルール」(感染予防のためのお約束)を決めるときに大切なのは「親が決めたことを教えるのではなく、親子で一緒に考えること」だという。

「親は心配のあまり、ついつい指示を出したくなりますが、必要なのはコーチングではなく、『対話』です。

例えば子どもが小学生であれば、今、世の中ではまた新型コロナが流行り始めていること、マスクを外した状態で長時間遊んだり、一緒におやつを食べたりすると感染しやすくなるかもしれないことなどを伝え、どう思う? と聞いてみる。

実は聞いてみたら、子どものほうも『本当は家で遊ぶのはイヤだったけれど、友達に誘われて断れなかった』など、思いがけない本音が聞けるかもしれません。

一方、子どもが『友達の家で遊びたい』という場合にも、話し合いの余地はあります。毎回会って遊ぶのではなく、今の時期だけはLINEなどのビデオ通話でおしゃべりするという選択肢もあります。

『代わりに何がしたい?』と聞いてみて、一緒に知恵を絞ることは、そのこと自体も夏休みのいい思い出になるかも。

また、遊びに行くなら手洗いうがいを徹底し、話すときは必ずマスクを着用する。一緒におやつは食べないなどの工夫を相談してみましょう。

一方的にあれはダメ、これはダメと言われるよりも、子どもたちも納得し、実践しやすくなるはずです」(辻さん)

幼児や未就学児でも、子どもたちが受け止めやすいよう、工夫すれば、しっかり伝わるという。辻さんの伝え方はこうだ。

「今、コロナウイルスっていう悪いバイ菌がいっぱいいて、手にくっついて、口や目、鼻から体の中に入ってくるんだよ。バイ菌たちから自分やお友達、パパやママを守るために、しっかり手をきれいにしようね。

手をキレイにするには、①石鹼で洗う、②アルコールをつける、③水で20秒流すという、3つの方法があるから、できることをやろうね」

辻さん曰く「子どもたちは、大人が思っている以上に“誰かのため”にがんばるのが大好き」。

それぞれの子が好きなキャラクターになぞらえ、「○○レンジャーはみんなを守るために、手をきれいにするんだよ」というと俄然、盛り上がるという。

親のほうも、たかが手洗いと軽んじず、基本のキをもう一度おさらいしておきましょう。

●正しい手洗いのポイント

・不特定多数の人が触るものに触れたら、手を洗う

・石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐのがベター

・石けんがなければ、流水で洗うだけでもウイルス量は1/100まで減らせる

・手洗いができない環境では、アルコール消毒液(濃度70%以上のエタノール)を乾くまでよくすりこむ

・ポンプ式のジェルは下までワンプッシュ、スプレーは手がびしょびしょになる程度が適正量

出典:『新型コロナ✕防災マニュアル』(辻直美著・扶桑社)

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