「オモチャより ペットボトルが 好きなのね」 子育て川柳に共感の嵐!

3000を超える力作が殺到! ~横澤夏子撰★げんき子育て川柳第2弾~パート1

編集者・ライター:木下 千寿

~横澤夏子撰★げんき子育て川柳第2弾~パート1

第2回げんき子育て川柳
日々、子育てに奮闘する中でさまざまなお悩みに直面しているパパ&ママ。

子育てにまつわる悲喜こもごもの感情を詠んだ“子育て川柳”を『おかあさんといっしょ』『いないいないばあっ!』『げんき』にて募集したところ、3000通以上の応募がありました。

第2回はバラエティ番組で引っ張りだこ、私生活では3歳と2歳の娘さんを育て、第3子を妊娠中と、公私ともに多忙な日々を送る芸人、横澤夏子さんを選者にお迎えし、横澤さんのツボに刺さった句をご紹介していきます。
【横澤夏子Profile】

1990年7月20日生まれ。新潟県出身。高校卒業後、NSC東京校に15期生として入学する。一人コントで頭角を現し、『R‐1ぐらんぷり』では2016年から2年連続で決勝に進出、2018年には『女芸人No.1決定戦 THE W』準優勝。プライベートでは2017年に結婚し、2020年に第1子、2021年に第2子の女児を出産した。現在、第3子を妊娠中。
横澤さん:子育てはいろいろな意味で、想像を超えてきますね! 私はベビーシッターの経験があったので、出産前は「子育てもなにかしらできるタイプだろう」と考えていたのですが、実際に子どもが生まれてみたら、ぜんぜんうまくいかなくて衝撃でした。24時間ずっと一緒だということも、生活リズムを全部子どもに牛耳られてしまうということも初めての経験だったので、もうびっくり! 「子育てってこんなに大変なの!?」と思いました。

助産師さんへの頼り方もわからなくて……。もともと性格的に人に頼ることが苦手で、親などに手伝ってもらってもイライラするだろうなと考え、「自分で頑張ったほうがラクだ」と思ってしまうタイプ。それが私の子育ての最初のしくじりなんですけど(笑)。でも助産師の方は、私が何も言わなくても、子育てを始めたばかりのお母さんの気持ちをわかってくださっているんですよね。2人目を生むときに、「あなたが限界を迎える前に、(生まれた子を)新生児室に預けてね」と言われ、「あ、限界になる前に預けていいんだ!」と気づかされて……。確かに、母親が限界を超えていっぱいいっぱいのタイミングで預けるより、精神状態がまだ落ち着いているときに預けたほうが、冷静に話もできる。それからはちょっと頑張って意識して、必要なときは周りへ助けを求めるようにしています。
第2子は年子だったこともあり、出産後はまさに“手が足りない!”状態。でもいい意味で「これぐらいで大丈夫なんだ」と子育てのボーダーラインが分かってきて、いろいろなプレッシャーから解き放たれ、思い詰めるということはなくなりました。単純に、下の子の面倒を見つつ、上の子のケアもしなければならないという物理的な問題のほうが100倍大変だったので、思い悩んでいる時間もなかったというか……(笑)。

現在、3人目を妊娠中です。私自身が3人きょうだいでとても楽しかったし、夫も3人きょうだいだったので、2人の中で自然と「子どもは3人」という考えになっていたんですよね。これまでの中でいちばんつわりがひどく、ビニール袋を常に持ち歩き、吐きながら仕事しているような時期もありました。そんな中で2人の子育てもしているので、もう毎日必死! 自分の子育てネタ以上のドタバタぶりで、3人目が生まれたらどうなるのか、今は想像もつきません。「まだまだ知らない境地ってたくさんあるんだ」と、子育てをしながら新しい世界の扉をどんどん開けている日々です。

子育て川柳テーマ①「#いいんだけどさ」

「オモチャより ペットボトルが 好きなのね」
横澤さん:「オモチャより ペットボトルが 好きなのね」(ペンネーム:そのオモチャ高かったんだけどな……)。ウチの子も、ペットボトルが大好きです~! それと、オモチャが入っているビニール袋。「これはいらないだろう」と思って捨てたらギャン泣きされて、「あ、オモチャじゃなくてこっちが好きだったの!?」と啞然としました。ほかにもオモチャが入っていた箱や説明書に、異様な執着を見せるんです。オモチャまわりにはそうしたトラップがあるので、気が抜けません。だからといって、ペットボトルやビニール袋だけ置いていても、まったく反応しないんですよね。オモチャの近くにあるペットボトル、ビニール袋だから刺さるのか……。大人って好きなものをある程度パターン化できるんですけど、子どもは傾向が全く分からないから、難しいです。
「寝る前に 突然始まる コンサート」
横澤さん:「寝る前に 突然始まる コンサート」(ペンネーム:ぷいん)、これもすっごく分かります! 寝かしつけようと部屋を暗くすると、子どもってなぜか覚醒しちゃうんですよね。「楽しい世界が始まった!」と思うみたいで、「うわ~! お泊まり会だ!!」とヘンなスイッチが入って大興奮。そこから寝かしつけなければいけないので、大変です。とにかく静かにさせなければと「もう、しゃべっちゃダメだよ」と言うんですけど、最後に「おやすみ。大好きだよ♡」とささやいたら、娘にすかさず「しゃべっちゃダメだよ、お母さん」と怒られてしまいました(笑)。

ちなみに娘2人の寝かしつけは、だっこで上の子、おんぶで下の子を背負い、身体を前後に揺らして“人間シーソー”状態。そのうち下の子が先に寝るので、後は上の子を寝かせるほうにシフトして……という感じです。なんだかんだで、1時間ぐらいかかっているかな。
「キャハハハハ バタバタゴツン エーンエン」
「キャハハハハ バタバタゴツン エーンエン」(ちょっぱえりーな)。あはははは! これ、インパクトがあって素晴らしい出来の川柳ですね。擬音語だけなのに、情景がちゃんと頭に浮かんできます。
「キャハハハハ バタバタゴツン エーンエン」
「パンが好き 白米おかずに パン食べる」
「パンが好き 白米おかずに パン食べる」(ペンネーム:りくママ)、うちの下の子がまさにそうです! とにかく「パン、パン」と要求されますね。本人が食べたがるものをあげればいいのかもしれませんが、私としてはお米を食べてほしいなとも思うので、結果、この川柳みたいにパンとパンとの間にごはんを食べさせたりして、もう炭水化物ばっかり、意味がわからない食事になっているときがあります(笑)。
「おしゃれさん 1日5回は 着替えてる」
「おしゃれさん 1日5回は 着替えてる」(ペンネーム:うーちゃん)もあるあるですね~。上の子が大きくなり、自分の力でタンスを開けられるようになってからは、「これも着たい」「あれも着る」と洋服をどんどん引っ張り出すんです。しかも全部着込むから、最終的にはおすもうさんのようなまるまるとしたシルエットに(笑)。本人は満足げだから、「まぁいいか」と思っています。
次回以降も、さまざまな切り口から横澤さんの心をギュッとつかんだ川柳をピックアップしていきます。
第2回の記事は6月19日アップ予定です。お楽しみに!
写真/岩田えり イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/木下千寿
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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きのした ちず

木下 千寿

ライター

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。