兵庫県で見つかった新恐竜が揃った!『ひょうごの恐竜展』を中学生研究員がレポート!
古生物が大好きな大阪在住のMOVEラボ研究員・はるきが行ってきました!
2022.12.02
『ひょうごの恐竜展~タンバティタニスとヤマトサウルス~』は2023年1月9日まで開催中!
今回は、大阪在住のMOVEラボ研究員・はるきが、大好きな小林快次先生の講演会にも参加し、その様子をレポートします!
<MOVEラボ研究員とは?>
MOVEラボ研究員は、厳正な選考によって選ばれた、生きものや自然科学に興味のあるMOVE読者の代表です。研究員は、MOVEラボの活動に参加し、フィールドや博物館、動物園などをリアルに楽しみます。また、ラボの研究員は、自分たちの研究レポートをMOVEラボのサイト上で発表します。
メンバーは現在16名! 中学生以上は「助手」として活動しているよ!
https://lab.zukan-move.kodansha.co.jp/
兵庫県で発見された貴重な化石の展示が多数!
今回の30周年記念企画展は、兵庫県丹波市で発見されたタンバティタニスと、淡路島で発見されたヤマトサウルスの展示がメインでした。
僕はどうやって発見されたのかの説明や、研究・論文などを見てきました。論文は英語だったのであまり読めなかったけど、できる限り読んでみました。
タンバティタニス・アミキティアエ
30センチほどしかないのにとても重たかったです。軽いだろと思って片手で持ち上げようとしたら最初は上がりませんでした。この骨を周りの石と共にジャケットで固めて持って帰るのはとても大変だなと感じました。
ヤマトサウルス・イザナギイ
ヤマトサウルスはハドロサウルス の仲間で、歯はデンタルバッテリー構造です。サメやワニのように何度でも歯が生えかわる構造のことです。一つ一つの歯の間に隙間がなかったのが化石を見ると確認できます。
ヤマトサウルスと北海道で発見されたカムイサウルスは白亜紀の同じ時代に生きていて、海の地層から発見されたという共通点があります。
ヤマトサウルスもホロタイプが展示されていて、人だかりができていました。
小林快次先生による特別講演にも参加してきました!
まずは久保田先生からは、丹波地域で発見された恐竜のお話がありました。恐竜化石が見つかったのは、日本で19道県41市町村で、10種類学名がついているそうです。兵庫県の丹波から発見された丹波竜(タンバティタニス・アミキティアエ)は全身の約3割・68点の化石が発見されていて、他にも角竜類も発見されているそうです。
北陸地方から発見されている恐竜は、陸や川の地層から、北海道は海の地層から、兵庫県は川と海の地層から発見されている特徴があるそうです。今もずっと発掘調査が行われていて、もっといろんな化石が見つかるのではと期待されています。中学生の僕でも発掘調査に参加できるものがあれば是非参加したいです。
憧れの小林先生の講演に大興奮!
小林先生からは、淡路島で発見された、ヤマトサウルス・イザナギイや、北海道で発見されたカムイサウルス・ジャポニクスやパラリテリジノサウルス ・ジャポニクスの話、つい先日帰国されたばかりというウズベキスタンでの発掘調査のことなど、内容が盛りだくさんでした。
僕は、示準化石のことも少し調べてみました。
・示準化石とは…地層が堆積した地質年代を推定できる化石のこと。
・示準化石になる生物は、すでに絶滅していて生息した年代が限られており、地球上の広い範囲に生息し、個体数が多いことが条件となっている。とのことでした。
恐竜だけじゃない、大充実の展示が楽しい!
タンバティタニスやヤマトサウルスなどの恐竜はもちろん、ナガスクジラの骨格標本や兵庫県に関係する動物や昆虫の標本など、何時間でも見て回れるほどの充実した展示です。僕のお気に入りは、タンバティタニスの化石展示がある「丹波の恐竜化石」コーナーと、アオザメの剝製がある「水生生物の世界」コーナーです。さまざまなセミナーも開催されていて、僕は以前アンモナイトのセミナーにも参加して、いろいろ教えてもらいました。
『ひょうごの恐竜展』は2023年1月9日まで開催されています。
ぜひ「ひとはく」へ足を運んでみてください。とても楽しい博物館です。
『ひょうごの恐竜展~タンバティタニスとヤマトサウルス~』
会期:開催中〜2023 年1月9日(月)
会場:兵庫県立人と自然の博物館(兵庫県三田市)
公式サイト:https://www.hitohaku.jp/