「虫を食べる植物展」で初めて知った、植物のおどろきの進化や絶滅危機の現状! MOVEラボ研究員がレポート!

古生物が大好きな大阪在住のMOVEラボ研究員・はるきがレポート!

恐竜やワニ好きなMOVEラボ研究員・はるきが初めて植物の魅力にハマった展示会をレポート!
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2022年で29年目! 大人気「虫を食べる植物展」9月25日まで開催中!

大阪市の花博記念公園鶴見緑地にある「咲くやこの花館」で、29年続く大人気の展示会「虫を食べる植物展」が開催中。2022年のテーマはより深く知ることを目的とした「大解剖」。ウツボカズラやハエトリグサをはじめ、世界中の50種以上の食虫植物が大集合! 実際ににおいをかいだり、ルーペでみたり、食虫植物のふしぎを学べる貴重な展示会です。

今回は、大阪在住のMOVEラボ研究員・はるきが、はじめて植物の魅力にハマった、その様子をレポートします!
MOVEラボ研究員・はるき(中1)
今回、レポートしてくれたのはMOVEラボの中学生メンバーである助手のはるき(中1)。恐竜とワニが大好きでワニや鳥の全身骨格を自身で作ったりしながら日々研究を深めています。

<MOVEラボ研究員とは?>
MOVEラボ研究員は、厳正な選考によって選ばれた、生きものや自然科学に興味のあるMOVE読者の代表です。研究員は、MOVEラボの活動に参加し、フィールドや博物館、動物園などをリアルに楽しみます。また、ラボの研究員は、自分たちの研究レポートをMOVEラボのサイト上で発表します。

メンバーは現在18名! 中学生以上は「助手」として活動しているよ!
https://lab.zukan-move.kodansha.co.jp/

植物の進化を学べ、新たな発見がたくさん!

大阪市の鶴見緑地にある、咲くやこの花館で、「虫を食べる植物展」が開催されていたので行ってきました。大人気企画で、今回でなんと29年目!だそうです。通学時の電車内に貼られていたポスターに、世界中の食虫植物50種以上が集まっていると書かれているのを見て、とても興味がわき、植物園に行くのは初めてでしたが楽しみにしていました。
オオオニバスのなかまがたくさん!
入り口にはオオオニバスのなかまやスイレンが池にたくさん浮いていました。
オオオニバスのなかまの葉っぱの裏側
オオオニバスは茎が空洞で、その中に空気を溜めて浮いていると説明書きに書いていました。葉の裏側が展示されていて、たくさんの針がついていました。
虫や魚が寄ってきて葉を食べてしまわないようにトゲトゲになっているとのこと。植物も生きる為の工夫がすごいなと思いました。葉の裏側は、とても興味深くて印象に残った展示でした。
トトロに出てきそうな大きな葉っぱ!
建物の中に入ると、フィロデンドロン・ギガンテウムの葉っぱで、トトロのように葉っぱの傘を作って遊べるようになっていました。やっぱりこのポーズをしてしまいます(笑)。持つと見た目の大きさから想像するより、意外と軽かったです。

ウツボカズラがずらり!

ウツボカズラ
更に進んでみると、ウツボカズラやハエトリグサなどの食虫植物や、他にも熱帯地域に咲いているハイビスカスや高山植物のエーデルワイスなどの花もたくさんありました。
その中でも食虫植物展とあって、ウツボカズラの展示が至る所にありました。ウツボカズラは、レッドリストで調査され、記載されている種が世界で123種あり、そのうち46種類が絶滅のおそれがあると書かれていました。絶滅しそうな植物があまりにも多くて驚きました。

動物だけじゃない、植物の絶滅危惧種もたくさん!

「知ることから、はじまる」と書かれている通り、動物の絶滅危惧種についてはよく図鑑で読んでいるけど、植物も絶滅のおそれがある種類がこんなにもあることを知りました。緑豊かな美しい地球を守る為に、自然を大切にしていきたいと改めて思いました。

体験できるコーナーもおもしろい!

ウツボカズラのにおいをかいでみた!
ウツボカズラのにおいをかいでみたり、虫が入っているウツボカズラの中をのぞいてみたりしました。捕虫袋に落ちた虫が腐敗していくようなにおいがするそうですが、この時はそれほどにおいは感じませんでした。

虫は、葉の裏の蜜にひかれて寄ってくるそうです。

植物の進化におどろき!

食虫植物の捕獲方法は様々な工夫があるとパネルの説明がありました。ウツボカズラは落とし穴式、ハエトリグサは二枚貝式、モウセンゴケは粘着式、あと二つは吸い込み式と誘い込み式があると知りました。
食虫植物の捕獲方法
植物がいつからこんな風に、自ら虫を獲るように進化したのか驚きしかありませんでした。栄養を土や光合成で取るだけではなく、虫を捕獲して栄養にしてしまう食虫植物に、改めてかなり興味がわきました。
食虫植物「MOVE mini植物」より

自分で育てて観察してみることにした!

ショップで数ある植物のうちどれを買うか悩みましたが、見た目が可愛いウツボカズラとハエトリグサを買いました。
ウツボカズラは熱帯雨林、ハエトリグサの生息地は温帯の湿地に生息しているので暑さには強いようです。真夏は直射日光にあたらない日向に置くと良いようです。土が乾かないようにこまめに水をあげると良いとのことでした。
ウツボカズラとハエトリグサ
家に帰ってさっそく少し大きい鉢に入れ、アリの通り道に置いてみました。数日すると、中に黒いものが見えました。蓋を少し開けて中を見てみるとアリが驚くほど中に落ちていました。
アリが大量に!
ウツボカズラはツボ状の袋に消化酵素を含んだ水をためます。蜜のいいにおいに寄ってきた虫が、すべって中に落ちてしまい、ツルツルの壁で這い上がることができず、そのまま消化吸収される仕組みです。

しばらく寄ってきたアリを観察していたら、本当にツルっと中に滑るように入ってしまいました。消化液までまだ落ちていないうちは壁を登れずにもがいていましたが、そのうちツルっと落ちてしまいました。
ハエトリグサは、2回刺激を感じると、パクっと葉を閉じて捕まえるそうです。時間をかけて消化し、殻や羽を吐き出すそうです。
お父さんがさっそく2回触ってみると、パクっと閉じてびっくりしたそうです。ただ、葉を閉じるには、とても体力がいるらしく、何回もすると枯れてしまうことがあるそうです。

どちらも株を増やして育てていけるようなので、上手に育てて、捕虫の様子を観察し動画も撮ってみようと思います。

植物の世界はとても刺激的!

「植物の進化を調べてみようと思う」(はるき)
「虫を食べる植物展」は駅でチラシを見た時から、とても行きたかった展覧会です。

今回夏休みを利用して行く事が出来て、いろんな発見がありました。ぼくは動物の進化が大好きですが、植物も同じくらい進化しているのだと感じ、植物にも興味がわきました。

展示されていた熱帯の巨大な植物にも圧倒されて、とても刺激的でした。これからはいろんな植物に興味をもって調べてみたいと思います。
「虫を食べる植物展2022」
会期:2022 年7月9日(土)~9月25日(日)
会場:咲くやこの花館(大阪市鶴見区)
公式サイト:https://www.sakuyakonohana.jp/
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