あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「6月5日」(1998年)。
『太陽エネルギー作戦』でウルトラ警備隊の隊長を務めていたフルハシは参謀に昇格し、本作からウルトラ警備隊のメンバーも一新。セブンはモロボシ・ダンの姿と、ウルトラ警備隊の隊員であるカザモリ・マサキの姿を使い分けることになる。
メトロン星人との戦い(TVスペシャル『ウルトラセブン 地球星人の大地』)に勝利したダンであったが、記憶をなくし、フルハシのもとから姿を消していた。そんななか、テクノシティで大勢の人々が記憶喪失になるという事件が発生。シラガネ・サンシロウを隊長に、新たに結成された新生ウルトラ警備隊は調査を開始した。
テクノシティで奇妙な事件が発生
患者が運び込まれた中央病院を訪れたミズノ・タクマ隊員とハヤカワ・サトミ隊員は、廊下で力が抜け、膝をつく医師と遭遇。さらに、患者のカルテを調べていたところ、奇妙な植物が出すガスを吸い、ミズノの様子がおかしくなってしまう。ハヤカワに殴られたミズノは正気を取り戻すが、直後彼らは患者たちから襲撃を受ける。
一方、新聞で事件を知ったダンは、看護師をしている村田家の母親の恭子に危険を知らせるため、車でテクノシティに向かう。その道中で、殺人事件が発生した農園を調査するウルトラ警備隊と遭遇。ダンはウルトラ警備隊の制服を見て何かを感じるが、記憶が戻るには至らなかった。
村田家は父親を亡くし、母娘のふたりで暮らしていた。ずっと記憶喪失のまま、ダンが自分たちのもとにいてほしいと願っていた恭子だったが、必死に自分の記憶を取り戻そうとするダンの姿を見て、ダンが発見された際に持っていたウルトラアイとカプセル怪獣の入ったケースを返すのだった。