あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「2月20日」(1966年)。
巨大なモグラが出現し、貨物列車が脱線する事故が発生。モグラの巨大化は、農事試験場で研究中の生物を巨大化する薬物「ハニーゼリオン」による影響だった。さらに、ハニーゼリオンは何者かの手によって農事試験場の外に流出したことが発覚する。
ハニーゼリオンでモグラが巨大化!
万城目はセスナ機の操縦訓練をする一平を指導しながらフライトしていると、突然地面が盛り上がり、機関車が脱線してしまう事故を目撃する。
一方、ハニーゼリオンを研究していた木村研究員は、使い方を間違えれば危険なハニーゼリオンの行方を、気にしていた。また、ハニーゼリオンは、近いうちに学会に発表することになっている。気を揉んでいた木村を、婚約者の愛子は励ます。
脱線事故から数日後、一の谷博士、淳、一平、由利子たちは、博士の友人が場長をする伊佐山農事試験場を訪れた。ハニーゼリオンの説明を受ける万城目であったが、その時、近くに巨大なモグラが姿を現す。10日前に地蜂の巣を食い荒らして摂取したハニーゼリオンによって、モグラが巨大化してしまったのだ。
その巨大もぐら・モングラーによって田畑が荒らされ、家は壊され、家畜が食べられてしまった村人から非難される場長と木村たち。
同じ頃、万城目たちはハニーゼリオンが保管されていた試験場にいた。その場の状況から、由利子は誰かがハニーゼリオンを培養していた温室にモグラを入れたのだと考える。そこに、伊丹という研究員が温室を荒らして出てきたところを見たという証人が現れる。さらに由利子たちは、事件があった日の宿直が伊丹であったことを確認する。