あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「9月2日」(2006年)。
『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの昭和に放送されたウルトラマンシリーズと、物語が直接的につながっているのも特徴だ。
宇宙に空間の歪みから生じるウルトラゾーンが観測され、そこから半年前に遭難した宇宙貨物船アランダスの救難信号が確認される。ウルトラゾーンに突入したGUYSだったが、アランダスに生存者はいなかった。アランダスは、火星で採掘された鉱石・スペシウムを地球へ運ぶ途中に遭難し、乗組員のひとりが犠牲となって他の乗組員たちを救ったらしい。ミライはどういうわけかその乗組員・バン ヒロトの名前を知っており……。
アランダスの船長を訪れるミライ
半年前、アランダスは火星に存在する鉱石・スペシウムを地球に運んでいた。船長はテツロウで、乗組員の中には彼のひとり息子であるヒロトもいた。長年宇宙で仕事をしてきたバン親子。ヒロトは地球にいくのが初めてで、地球に着いたら5年前に怪獣に襲われ命を落としてしまった母親の骨を墓に納める予定だった。しかし、アランダスは突如出現したウルトラゾーンへの入り口に引き込まれてしまう。スペシウムを積んだ貨物庫を切り離し、推進力を上げようとするテツロウだったが、不具合でジョイントが反応しない。ヒロトは貨物庫に向かい、自らの手で切り離しを行おうとする。しかし、それは彼が犠牲になるということだった。
父親の制止を振り切って、ヒロトは貨物庫の切り離しを断行。テツロウたちは離脱に成功したが、ウルトラゾーンに引き込まれていく貨物庫にはヒロトが残ったままだ。すると、そこにウルトラマンメビウスが現れる。ウルトラの父から地球防衛の任務を与えられ、地球に向かう途中だったメビウスがその場に遭遇したのだ。しかし、メビウスはあと一歩のところでヒロトを救出することができなかった。