あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「7月23日」(1971年)。
幼馴染みである小野由紀子の結婚を嫉んだ松本三郎は、船上パーティーが行われる船に爆弾を仕掛け、由紀子や彼女の婚約者の横川を殺害しようとした。しかしそこに怪獣・テロチルスが現れ由紀子たちを襲撃する。由紀子たちは救助され三郎も逮捕されるが、その後東京に雪のようなものが降り注ぎ、まるで「銀の城」とでも呼ぶべき物体が形成される。それは、亜硫酸ガス(二酸化硫黄)と化合すると、毒ガスに変化する性質のものだった。
それを作ったテロチルスの居場所が悪島だと突き止めたMATは島に乗り込みジャックとともに戦いを挑むが、彼らは苦戦してしまう。
テロチルスが逃走
テロチルスの住処である悪島は、火山活動が活発化しており、テロチルスは年々温暖化が進み生態環境が近くなった東京に移り住もうとしていることが判明。銀の城は、テロチルスの巣だったのだ。MATは、照射しても毒ガスの発生しない熱線で、銀の城を処分する準備を開始する。一方、先日のヨット爆破事件の容疑者として拘置されていた三郎は、殺害を目論んだ由紀子と横川が生きていることを知り脱走。入院している由紀子たちを殺そうとする。
三郎は由紀子の入院している病院にやってきた。彼は腹にダイナマイトを巻いており、由紀子を警護している刑事から拳銃を奪うと由紀子の病室に案内させる。そして、テロチルスの毒ガスで視界を奪われた由紀子を連れ出したのだった。だが、三郎はMATが熱線砲を発射する準備をしていたテロチルスの巣に現れてしまう。バイクの排気ガスと周囲にある銀の城で毒ガスを作り出し、由紀子を人質にする三郎。彼はそのまま巣の中にあるマンションに立て籠もってしまった。