著:はやみね かおる 絵:K2商会
校長からひとこと
ぼくはキャラの名前をつけるのが苦手です。覚えやすくするために、名古屋名物『青柳ういろう』を使わせてもらいました。どのように使われているかは、『青柳ういろう』の昔のCMでご確認ください。長い物語です。当時、青い鳥文庫最厚で、今後これ以上厚いものは出ないだろうと言われました。数年後、どこかのバカが調子に乗って、もっと厚い物語を書きますが……。巻末に『読了認定証』をつけました。軽い冗談のつもりでつけたのですが、読んだ子どもたちから「うれしかった!」という声を聞かせてもらいました。ぼくも、うれしかったです。 (発行日 2003/04/18)
たまには休暇がほしいと、わがままを言うクイーンに、サッチモ社社長サッチモ・ウイルソンから、豪華客船ロイヤルサッチモ号による、12日間カリブ海クルージング、に招待したいという申し出があった。 サッチモは10年前の因縁から、クイーンに恨みを抱いている。今回の招待も、その恨みを晴らすチャンスをねらってのこと。それは百も承知で、クイーンは招待を受けることにした。伯爵夫人になりすまして……。
発売日 | 2003/04/18 |
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価格 | 定価:円(本体1080円) |
ISBN-13 | 9784061486126 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 464 |
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ぴっぴ @v7B3N
ぴっぴ @v7B3N
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る初めて読んだ小学生の頃、カリブ海を航海する豪華客船と、次々に襲いかかってくる暗殺者集団、そしてセント・オルロフ・サファイアを巡る謎………子供ながらにとてもわくわくしながら、逸る気持ちを抑えて1枚ずつじっくり読んでページを捲りました。 『怪盗クイーンはサーカスがお好き』ではあまり描かれていなかった、どんな強い相手にも華麗に戦って勝利するクイーンに、心の中で何度も歓声をあげました。まさに大胆不敵、という感じ。なんてかっこいいんだろう…!!(茶魔との対決はとても面白くて、そのギャップも好きです) 初楼も全員憎めなくて、最後には好きになってしまう……はやみねかおる先生の作品で嫌いな登場人物は1人もいなくて、毎回すっきり読み終わることができます。 そしてなんと言っても、無愛想でちょっと素直じゃなくて、とても優しいジョーカーくんと、お転婆でじゃじゃ馬で、心根はとても素直で可愛らしいイルマ姫。この2人の関係性がとても素敵でした。お互いに憎まれ口を叩きつつも、尊敬しあっていることが伝わってくる。『普通』に生きることを許されなかった2人が、それぞれの人生に向き合っている姿に、何度読んでも勇気を貰います。
奈々 @1U4ky
奈々 @1U4ky
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る伝説の暗殺者集団である初楼のメンバーを次々と倒していく様子からクイーンのすごさが嫌でも理解できる一冊です。老婦人との戦いでは、自分の命が今後も狙われるのも承知の上で相手の命を奪わなかったことについて考えさせられました。復讐が生きがいだというのは苦しいのではとも思いましたが、死んだように生きるよりはよいのかもしれません。正解はないですね。生きていれば状況も変わるかもしれないですから。 セント・オルロフ・サファイアをグーコ王国に返すため、クイーン自身の評価を気にしない計画を実行するところがすごいなと思います。夢水清志郎にも通じるところがありますね。 「グーコの竜」を単純に逃避や悪だと片付けず、ジョーカーがイルマ姫にかけた「でもね、竜も、あなたなんですよ」という言葉が好きです。自分自身で、まわりから決められた生き方である王女を選ぶイルマ姫もかっこいいです。ジョーカーとイルマ姫が二人で海を見ながら話すシーンは本当に切なかったです。二人の間の雰囲気が好きだったので同じ道を選べないことがつらく、でも譲れない自分で決めた道がある二人だから好きだなと思いました。
メイビス @9eWJ8
メイビス @9eWJ8
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る10歳の時に母が偶然買ってきてくれたこの1冊が私のはやみね先生との出逢いでした。ソファーでゴロゴロしてテレフォン通信販売にかまけるクイーンが、本当はとても強くてかっこよい存在であるという描写に心を撃ち抜かれ、魅力的なキャラと世界観に引き込まれてあっという間に読み切ってしまいました。最後に読了認定証がついていたのも嬉しくて、当時は母に自慢しに行った記憶があります笑 大人になって当時は気づかなかったことに気づくところも沢山あるのですが、特に冒頭のクイーンが幼きジョーカーくんの写真を大事にしていた事実を踏まえた上でシスターが緋仔の写真に気を取られて敗北するシーンの流れに感嘆しました。あとはアンジェリクとジルの設定にも、当時はそのまま読んでいましたが大人になるとニヤッとしてしまいます。何度読んでも楽しくて大好きな作品で、一番思い入れのある作品なので映画化が決定したことが夢見たいです!映画も楽しみにしています!
Lody @QipeS
Lody @QipeS
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る「ダスヴィダーニャ(さようなら)!怪盗クイーン……。」と言うズユに「ドーブラエ ウートラ(おはよう)!ズユ。」と返すクイーン。この会話が本当におしゃれで、昔からずっと心に残っています。はやみね先生の本にはさりげなくも瀟洒で心に残る言葉や会話が多くて、この魅力も楽しみの一つです! 最後の「ダスヴィダーニャ、ズユ。」というクイーンの挨拶まで含めて、大好きなシーンです。
煌 @TVw8A
煌 @TVw8A
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る海!豪華客船!!謎とバトル!!!! まさに非日常を体現するようなストーリーと、魅力的なキャラクター達。読んでいてとてもワクワクしたことを覚えています。この作品を読んでから、いつか豪華客船に乗って世界を旅してみたいと夢見ています。 小学生の頃に初めてこの本を手に取った時からずっと、優雅な休暇を映画館の大スクリーンで観られたらどんなに素敵だろうと思い続けてきました。まさか、サーカスがお好きが映画化され、休暇まで映画化されるとは思いもよらず、本当に嬉しいです。映画化決定、誠におめでとうございます!楽しみです!!