古事記─日本のはじまり─

文・その他:斉藤 洋   絵:高畠 純  

発売日 2018/08/02
価格 定価:1,430円(本体1,300円)
ISBN-13 9784065123782
判型 A5
ページ数 160ページ

「ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。」イザナギ、イザナミの国づくりから、黄泉の国、天岩屋、八俣の大蛇、稲羽の白うさぎ、など有名な日本の神様たちの奇想天外な物語を斉藤洋の楽しい語り口と高畠純の迫力の挿絵で楽しむ、いちばん面白い日本の神話、古事記の決定版!


不朽の名作『ルドルフとイッパイアッテナ』や大ヒット中「おばけずかんシリーズ」の作者であり、著書が300冊を超える児童文学の第一人者、斉藤洋と国際的絵本画家、高畠純のコラボレーションでおくる、 日本のはじまり、日本の神様たちの物語。いちばん面白い子どものための「古事記」決定版!

目次
      はじめに
    一 イザナギとイザナミの国づくり
    二 黄泉国
    三 イザナギのみそぎ
    四 アマテラスとスサノヲのうけい
    五 天岩戸
    六 スサノヲの追放と五穀
    七 八俣の大蛇
    八 稲羽のシロウサギ
    九 ねらわれたオオナムヂ
    十 スサノヲの計略
   十一 オオナムヂの根堅洲国脱出
   十二 キキジのひたづかい
   十三 国ゆずり
      ひとまずのおわりに
「大地はただよっているばかりで、だれかが住めるというものではない。おまえたちはふたりで、大地をしっかりしたものにして、大地をしっかりしたものにして、国をつくりなさい」 
ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。
 ぐりぐりとかきまぜているうちに、天沼矛のまわりがかたまっていきました。そこでふたりは、いったん天沼矛をどろどろから引っぱりあげました。
 天沼矛のさきには、かたまりかけたどろどろがくっついています。天沼矛が引きあげられたひょうしに、そのどろどろがボットン、ボットンと落ちました。それがどんどんつもって、そこに島ができました。
その島は淤能碁呂島と名づけられました。
 こうして最初の島ができあがったので、イザナギとイザナミは天浮橋から淤能碁呂島におりていきました。
 島だけあっても住めません。やはり、ふたりが住むには御殿が必要です。
 ふたりは太い柱を立てて、広い御殿を作りました。
──本文より。

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角野 栄子
児童文学作家
1935年東京・深川生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。 代表作『魔女の宅急便』は舞台化、アニメーション・実写映画化された。産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。その他、「アッチ、コッチ、ソッチの小さなおばけ」シリーズ、『リンゴちゃん』『ズボン船長さんの話』。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に児童文学の「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人として3人目に受賞。 2023年には、江戸川区に「魔法の文学館」がオープンした。 写真提供:魔法の文学館 童話作家・角野栄子のオフィシャルサイト 魔法の文学館オフィシャルサイト
ナコ
イラストレーター
宮城県仙台市在住。イラストレーター。アパレル・キャラクターのデザイン会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして活躍後に、フリーに転身。現在は、書籍や雑誌、広告のイラストから企業キャラクターデザイン、エッセイ漫画執筆、雑貨やテキスタイルデザインも手がけている。ブログ、SNSでもエッセイ漫画を公開中。 【著書】「ナコさんちの頑張らない家事」(KADOKAWA) ▼webサイト▼ https://nfsn66.net/ ▼ブログ▼ https://ameblo.jp/nacomusud/ ▼instagram▼ naco.nfsn66 ▼Twitter▼ @nfsn66
佐野 洋子
絵本作家・エッセイスト
1938年6月28日中国・北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業。 主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、さらに『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『役にたたない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)、『佐野洋子対談集 人生のきほん』(西原理恵子/リリー・フランキー 講談社) などのエッセイ、対談集も多数。 2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。2010年11月5日72歳で逝去。 ©︎ JIROCHO, Inc.               
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