
小学生向けの本おすすめ16選! 人気の理科科学漫画から法律実用書まで解説
出版ジャーナリスト・飯田一史この本おススメ! 第13回 「小学生向け 理科・科学・歴史漫画と法律・実用書」 (3/3) 1ページ目に戻る
2026.06.17
出版ジャーナリスト:飯田 一史
『講談社 学習まんが 日本の歴史』
長らく非9類の王者として君臨してきたのは『学習まんが 日本の歴史』でした。特に1980年代初頭に学習漫画のセットのシリーズとして各出版社が刊行するようになって以降、人気がさらに爆発し、今に至るまで定番となっています。
これは私の推測ですが、子どもの歴史に対する関心が薄れたというより、ひと昔前は学習漫画といえば『日本の歴史』か、偉人の伝記と相場が決まっていたのです。
そこに『科学漫画サバイバル』以降、新しいタイプの理科系学習漫画が増え、また漫画ではないけれどイラストが多い読みものが増えたことで、歴史と偉人が相対的にワリを食って理科・科学ものに押し出されてしまった、ということではないかと思っています。
『超ビジュアル!』
最近の歴史ものの傾向として学習漫画はもちろん、それ以外でも西東社の『超ビジュアル!』シリーズや『講談社の動く図鑑MOVE』シリーズの『日本の歴史』のように、CGなども使って歴史的な場面を再現し、「見て」わかるような工夫がされているものが多く、視覚的にも情報量が充実しています。
『ドラえもん社会ワールド』『こども六法』『井上ひさしの 子どもに伝える日本国憲法』
歴史以外の社会の定番では『ドラえもん社会ワールド』や、「法律がきみを守ってくれる!」というコンセプトの『こども六法』があります。
最近では、憲法改正がニュースでもしばしば話題になることから、小学生向けに日本国憲法の前文と第9条をやさしく語った『井上ひさしの 子どもに伝える日本国憲法』も再び注目されています。
『学校では教えてくれない大切なこと』
2010年代後半から定番化しているのが子ども向けの実用書です。こういうタイプの本もひと昔前はあまりなかったのですが、今では人気ジャンルとして定着しています。
代表的なものは『学校では教えてくれない大切なこと』シリーズですね。
片付けや友だち関係、勉強法など、大人が「ああしろ、こうしろ」と言っても子どもからはうっとうしく思われそうな、大人も意外とどう教えたらいいのかわからないテーマについて、わかりやすく体系的にまとめているのが特徴です。
日々のふるまいや人づきあい、勉強法などは、自分で読んだり考えたりするほうが、人からアドバイスや説教されるよりもずっと身になるものです。ですから、本で学ぶことはとても有効だと思います。
ちなみに、最近はあまり読まれなくなっているのが「偉人の伝記」です。小学生だと女子でヘレン・ケラーやナイチンゲールがまだギリギリ読まれているくらいで、男子は野口英世やエジソン、織田信長でさえ厳しい……。
ただ、偉人の伝記は「人物」を入り口に、生き方や考え方、歴史、科学などに総合的に触れることができます。ここまで紹介してきた理科や社会の本と合わせて読むと、知識が立体的になります。
逆に、歴史や科学の知識があることで、偉人により感情移入ができたり、あるいはその達成のすごさがより深く理解できたりもします。
「有名な偉人の伝記ならなんでもいいから適当に」ではなく、本人の興味関心に合わせて人物を選ぶのがよいでしょう。
最後に、いろいろなジャンルの本を読むなかでそれぞれの好み、もっと知りたいことが出てくると思います。
また「そういえば我が家には歴史の本はあまりなかったな」「伝記は全然読んでいないかも」なども。今回は触れていませんが、科目でいえば算数や英語、スポーツやプログラミングなど、学校生活で関わってくる学習の本ももちろんあります。
図書館で意識的にバランスよく借りてきて手渡すのもいいですし、一緒に本屋さんに行って子どもと親でそれぞれ選んで買ってみるのもいいと思います。小説、物語以外にも、世界は広がっています。ぜひ目を向けてみてくださいね。
文/飯田一史
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飯田 一史
青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。 出版社にてカルチャー誌や小説の編集に携わったのち、独立。国内外の出版産業、読書、子どもの本、マンガ、ウェブカルチャー等について取材、調査、執筆している。 JPIC読書アドバイザー養成講座講師。 電子出版制作・流通協議会 「電流協アワード」選考委員。インプレス総研『電子書籍ビジネス調査報告書』共著者。 主な著書に 『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』 『「若者の読書離れ」というウソ』 (平凡社)『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』(星海社)『ウェブ小説30年史』(講談社)ほか。 ichiiida.theletter.jp
青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。 出版社にてカルチャー誌や小説の編集に携わったのち、独立。国内外の出版産業、読書、子どもの本、マンガ、ウェブカルチャー等について取材、調査、執筆している。 JPIC読書アドバイザー養成講座講師。 電子出版制作・流通協議会 「電流協アワード」選考委員。インプレス総研『電子書籍ビジネス調査報告書』共著者。 主な著書に 『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』 『「若者の読書離れ」というウソ』 (平凡社)『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』(星海社)『ウェブ小説30年史』(講談社)ほか。 ichiiida.theletter.jp