日本の公園は遊びにくい! ダウン症児の母・龍円愛梨都議が挑んだ新しい公園づくりとは

シリーズ「インクルーシブ公園」最新事情#2‐1 東京都議会議員・龍円愛梨氏インタビュー ~公園からインクルーシブな社会に~

東京都議会議員:龍円 愛梨

東京の公園のスタンダードに

──「みんなのひろば」がオープンして、反響はいかがでしたか。

龍円さん ちょうどコロナ禍に入った時期だったにもかかわらず、反響は大きかったですね。

いろいろな自治体から問い合わせがありましたし、「うちの地域にも作ってほしい」「私の子どもも遊ばせてみたい」と、たくさんの声をいただきました。やはりニーズがないわけではなかったんです。

東京都でも「インクルーシブ公園を東京のスタンダードにしよう」と動いています。都立公園では今後、遊具の入れ替えがあれば基本はインクルーシブな遊具にしていきます。

また、都立公園以外の市区町村の小さな公園でも、インクルーシブ公園に整備する場合は助成金を出すことになりました。それならばと、インクルーシブ公園の整備を検討する自治体も出てきて、少しずつ公園のインクルーシブ化が進みつつあります。

──ひとりの母親としては、インクルーシブ公園の誕生をどのように感じましたか?

龍円さん ダウン症の子どもは筋力が弱くて、息子がブランコに乗るときは、いつ落ちてもキャッチしてあげられるように、ずっと私が横についていたんです。実は、これがものすごく大変で……。

「みんなのひろば」で背もたれ付きのブランコに乗ったとき、初めて息子から離れて、ブランコに乗っている息子の姿を写真におさめることができたんです。

めちゃくちゃいい表情をしていて、笑顔で遊んでいて、感無量でしたね。

「息子がブランコに乗っているところを初めて撮れました」と龍円さん。ニコくんのうれしそうな表情といったら!  写真提供/龍円愛梨

後編も、引き続き、龍円愛梨さんにインクルーシブ公園が親子にもたらす好影響について伺います。

取材・文/星野早百合

龍円愛梨(りゅうえん・あいり)
東京都議会議員。1977年、スウェーデン・ウプサラ市に生まれ、小・中学校時代を東京、北海道、英国で過ごす。法政大学法学部卒業後、1999年、テレビ朝日に入社し、アナウンス部、報道局記者として勤務。2011年に退社し、渡米。2013年、カリフォルニア州でダウン症のある長男を出産。帰国後、2017年に東京都議会議員選挙で初当選。2019年には、第14回マニフェスト大賞グランプリを受賞。“インクルーシブな社会”の実現に向けて活動している。

●公式サイト 龍円あいり 
●公式ブログ 龍円あいりブログ 
●公式Twitter @airiryuen 

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りゅうえん あいり

龍円 愛梨

東京都議会議員

東京都議会議員。1977年、スウェーデン・ウプサラ市に生まれ、小・中学校時代を東京、北海道、英国で過ごす。法政大学法学部卒業後、1999年、テレビ朝日に入社し、アナウンス部、報道局記者として勤務。2011年に退社し、渡米。 2013年、カリフォルニア州でダウン症のある長男を出産。帰国後、2017年に東京都議会議員選挙で初当選。2019年には、第14回マニフェスト大賞グランプリを受賞。“インクルーシブな社会”の実現に向けて活動している。 ●公式サイト 龍円あいり  ●公式ブログ 龍円あいりブログ ●公式Twitter @airiryuen

東京都議会議員。1977年、スウェーデン・ウプサラ市に生まれ、小・中学校時代を東京、北海道、英国で過ごす。法政大学法学部卒業後、1999年、テレビ朝日に入社し、アナウンス部、報道局記者として勤務。2011年に退社し、渡米。 2013年、カリフォルニア州でダウン症のある長男を出産。帰国後、2017年に東京都議会議員選挙で初当選。2019年には、第14回マニフェスト大賞グランプリを受賞。“インクルーシブな社会”の実現に向けて活動している。 ●公式サイト 龍円あいり  ●公式ブログ 龍円あいりブログ ●公式Twitter @airiryuen