4児のママで、インスタグラムのフォロワーは18.9万人(2022年3月現在)、最新刊『松山絵美のカンタンなことしかやらないレシピ』(ワン・パブリッシング)が大好評の人気料理家・松山絵美さん。
家事に育児、仕事までこなしながら、こんなに素敵なのはなぜ……?
松山さんファンでもあるママライターの私が、松山さんに“きれい”の秘密を伺います。
第1回では育児・家事・仕事への考え方について聞きましたが、第2回目では、自分時間を作るための時短アイデア、松山さん流の美容ケアについて伺いました。
全4回の2回目。#1を読む
最後には松山さんの最新刊のプレゼントもあるのでお見逃しなく!
料理は時短アイデアでなるべく手間は省く!
――12歳(2009年生まれ)の双子の長男・長女、9歳(2012年生まれ)の次女、7歳(2014年生まれ)の次男と、4人のお子さんがいる松山さん。平日はどんなタイムスケジュールで動いていますか?
松山絵美さん(以下、松山さん)「朝6時半には起きて朝食を作り、子どもたちの着替えや学校の準備をします。
8時に子どもたちと夫を送り出したら、ひとりで過ごす貴重な時間です。急いで朝食の片付け、洗濯、掃除をして、子どもたちが帰ってくるまでに、レシピ投稿などのパソコン作業をします。
14時になると子どもたちが順番に帰ってくるので、宿題を見て、みんなでおやつタイム。レシピ開発を兼ねた夕食づくりと完成品の撮影をしたら、子どもの習い事がある日はお迎えに行き、19時に夕食です。順番にお風呂に入り、21~22時に子どもたちを寝かせます。
朝食の下準備や家の中をリセットしたら、ようやく自分の時間。就寝する24~1時ぐらいまで、大量の洗濯物を畳みながら韓国ドラマを観るのが自分へのごほうびです。毎日バタバタですね(笑)」
――家事をうまく回すために工夫していることはありますか?
松山さん「『やらなきゃ』と思うとツラくなってしまうので、ルールは決めず、空いている時間でやるべきことをやるようにしています。
とはいえ、すべて自分ひとりではムリですから、ロボット掃除機や食洗器をフル活用。もうなくてはならないパートナーです。家族が6人いると、食材も日用品も買うものが大量にあるので、ネットスーパーも大いに活用しています。
あとは、やっぱり料理でしょうか。新刊『松山絵美のカンタンなことしかやらないレシピ』(ワン・パブリッシング)で詳しくご紹介していますが、火を使わない・丸めない・揚げない・切らない・洗い物をしない……と、面倒なことを省くと大幅に時短できます。
私の料理は『手間は省いて愛情込める』がモットー。夫も子どもたちもよく食べるので、おかずを何品も作るには、上手に手を抜かないと続きませんからね」
子どもが寝た後の“自分時間”で資格を取得
――松山さんは、①唎酒(ききざけ)師、②ワインソムリエ、③チーズコーディネーター、④フードオーガナイザ―、⑤薬膳漢方マイスターと、たくさんの資格をお持ちですよね。忙しい日々の中で、一体いつ勉強したのでしょう?
松山さん「通信で学んだので、子どもたちが寝静まった後のちょっとした時間を使って勉強しました。はじめに挑戦したのは唎酒師。双子がちょうど小学校に入学した時期で、次女が3歳、次男が1歳のときです。
はじめての妊娠・出産・育児が双子でスタートしたので、実は大変過ぎて覚えていないことも多いんです。そんな中で次女が生まれ、次男が生まれ、4人の育児に明け暮れる毎日だったからこそ、『何か新しいことを始めたい』という気持ちが強かったんだと思います。
唎酒師を選んだのは、もともと日本酒が好きで、『唎酒師の資格を持っていたら、将来子どもたちとお酒を飲むときにカッコイイかな』と思ったから(笑)。
勉強の甲斐があって資格が取れたとき、夫も子どもたちも『ママ、すごい!』ってほめてくれたんですよね。主婦って普段なかなかほめてもらえないですから、すごくうれしくて。そこから興味のある食にまつわる資格を順番にとっていきました」
――まだ小さい4人のお子さんを育てながら「資格を取ろう」「勉強しよう」と思えるなんて、尊敬してしまいます。
松山さん「いえいえ。夫はバリバリ仕事をしているけれど、私は当時、専業主婦で誰かにほめられることもほとんどなく、特別な資格も持っていない。『子どもたちに自慢できるものがほしい』といった思いもありましたね。
それに、実は勉強の時間は楽しみでもあったんです。子どもたちが寝て、夫が寝て、ひとりきり。テキストを読んで覚えることもたくさんありましたが、唎酒師やワインソムリエの勉強は、テイスティング用のお酒が送られてきて、ちびちび飲みながら味の特徴を書き出したりするんです。それが楽しくて、いいリフレッシュにもなりました。
勉強はプラスになってもマイナスになることはなかったですし、特に薬膳漢方マイスターの勉強で得た知識は、今の料理家の仕事にも生かせています」
ストレスをためないことが“きれい”への近道
――子どもができるとファッションが変わるママも多いですが、松山さんが独身時代と比べて、変わったところ・変わらないところはどこでしょう?
松山さん「昔はヒールの靴や短いスカートを履いていましたが、結婚してすぐに双子が生まれてからはまったく……(笑)。
当時はおしゃれよりも授乳のしやすさが優先で、双子がいると外に出るのもままならない日々だったので、メイクもせず、一日中スウェット上下で過ごしていました。
子どもたちが成長するにつれて、私もおしゃれを楽しもうという気持ちが出てきましたが、やっぱり靴はスニーカーがいちばん! まだまだ動きやすさ重視ですね。最近の楽しみは、12歳の長女が私と同じサイズを着られるようになったので、洋服を貸し借りすること。ファッションの感覚が若返りそうです」
――すてきですね。スキンケアやメイクはいかがですか? 特に子どもが小さいうちは時間が取れず、悩んでいるママも多いようですが……。
松山さん「私も時間が取れないので、自分のお肌に合うオールインワン美容液を探しました。『ハリッチプレミアムリッチプラス』という商品で、もう3年近くこの1本をつけるだけ。朝晩と、乾燥が気になるときにたっぷりつけています。
乾燥しているとどうしても老けて見えるので、特に冬場の保湿には気をつけていますが、オールインワンだと、あれこれ塗るより手間も時間も省けてラクですね。髪も乾燥しやすいので、ヘアオイルを付けたり、美容院で定期的にトリートメントをしてもらっています。
メイクは、ファンデーションをほとんど塗らなくなりました。時間のないときは、日焼け止め効果のあるBBクリームを塗って、眉毛には眉マスカラ。余裕のあるときはアイメイクもしっかりしますが、まつ毛はマスカラをせずにビューラーだけ。口には色を乗せないで、薄い色味のリップだけが多いです」