積み木遊びを親子で続けるうちに、『積み木アート作家』として活動することになったmiharuこと髙木美晴さん。前回(#1)は積み木アート作家になったエピソードを伺いました。
今回は、8歳(2021年8月現在)になる双子女児の積み木遊びを参考に、年齢や発達に応じた遊び方のコツをお聞きしました。
積み木をカメラに!? 自由な発想で親子一緒に楽しむ
最初に積み木を選ぶときは、できればお店へ行き、実際に手にとって選んでほしいと髙木さんは話します。
「お子さんによって遊びの好みはさまざま。例えば、我が家の娘たちは双子でも、さよはカラーの積み木が好きで、せなはとにかく積むのが好きでした。三角形が大好き! という子に会ったこともあります(笑)。
お子さんの好みと、お家の方もこれがいい! と思ったものを一緒に選ぶのが一番良いと思います。悩んだ末に決めたものは長く大切にできるのではないでしょうか」
とはいえコロナ禍の今、なかなか店頭で手に取るのは難しい。初めての積み木としておすすめを聞かれたときは、『立方体(6つの正方形に囲まれた立体)の積み木』を紹介するそうです。
「立方体は向きが変わっても形が変わらず、小さい子にとっても積みやすい。数は、それほど多くなくて良いんです。まずは、触る、なめる、倒すといった赤ちゃんの時期特有の、シンプルな遊びを楽しんでほしいです。
娘たちも、1歳前後は私が積んだものを倒す遊びをひたすら繰り返していました。ニギニギ触って、硬さや角があることを知ると、横に並べたくなる。『大きさが違うね』とか『ぴったりだね』と気づいていきます。立方体に慣れてきたら、直方体を加えると、大作が作れるようになって楽しくなります」
積み木にはカラフルなものと、シンプルな白木のものがあります。白木の積み木は、色が邪魔をしないため何にでも見立てられるのが特徴です。
たとえば、何か動物のような形を作っても、子どもの想像によって『キリン』にも『馬』にもなる。色がないだけに、発想が自由に広がりやすいのが大きな魅力でもあります。
髙木さんは白木の積み木を、電話やカメラに見立てる遊びもよくしたそうです。あまり積み木で遊ばない、と悩む方へも紹介している遊びで、1〜2歳の小さな子に見せると喜んでくれると言います。
「白木の直方体を1個耳に当てて『もしもし』とすると、子どもが『あれ?』と寄ってくる。カメラに見立てて『はい、チーズ!』と言ったらかわいいポーズを見せてくれる。立方体を2つ手に乗せて、半分に切るジェスチャーをする。『はいどうぞ』と渡して、一緒に『いただきます』。ただの四角い積み木が、不思議と何にでも見えてきます」
子どもをよく観察しながら カラーの積み木で刺激を
積み木にはメーカーによって基本となる大きさ「基尺」があり、5センチや4センチ四方など、サイズが異なります。基尺は揃えて遊ぶ方が良いのでしょうか。
「基尺が同じものだと、思いのままに積み上げても違和感なく遊べます。娘たちも2歳前後は『これは違う!』と違う基尺のものをよけていました。遊び初めの頃は、そろっている方が遊びやすいとは思います。
わが家は5センチのもの中心に集めましたが、娘たちが成長した今では、いろいろな大きさのものを混ぜて遊ぶようになりました」
新しい積み木を増やすときは、双子をよく観察して、遊びがより盛り上がりそうなもの、遊び方が複数思い浮かぶものを選んでいました。
「少し遊びがワンパターンになっているかな? と思ったときにカラーの積み木を追加したら夢中になってまた遊ぶようになりました。また、娘たちはおうちごっこが好きなので、三角屋根を作ったら楽しいかなと三角形を増やしたこともあります。
積み木だけではなく、折り紙や小さな人形、ビーズ、なども加えることで、遊びが広がっていきました」