
防災リュックは、自分で検証して置き場所を決めよう
防災リュックは、「避難時にすぐ持ち出せるように、玄関に置くのが良い」という説をよく耳にします。そのため、実際に玄関付近に置いている方も多いのではないでしょうか。
しかし、長柴さんは、「その説は、すべての家庭に当てはまるわけではありません」と話します。
「防災リュックは、災害時に避難のため持ち出す非常用のリュックです。つまり、防災リュックの置き場所を決める際には、『避難時にすぐに持ち出せるかどうか』といったことがポイントになります。
たとえば、玄関に防災リュックを置いておいたとしても、玄関までの間に額縁やガラス扉があれば、災害時の落下や破損で通れなくなる可能性があります。
戸建て住宅では、水害で玄関までの移動自体が困難になる一方、部屋にある窓から外へ避難できたりするケースもあるため、玄関よりも、普段過ごしている部屋に防災リュックを置いたほうが、安全かつすぐに持ち出せることもあります。
大切なのは、実際に避難するときの動きをイメージし、『すぐに持ち出せるかどうか』の観点から、各ご家庭で話し合って決めることです」(長柴さん)