
毎月の家計を確認する
──具体的にどのようなアドバイスをされるのですか?
横山さん:例えば、ダイエットを始めるとき、まず体重計に乗って自分の体重を確認しますよね。それと同じで、私がまずお聞きするのは「あなたの家計は毎月どれくらいですか」という点です。世帯の手取り月収を聞いて、食費、住居費、生命保険料など、支出を項目ごとに確認していきます。
家計をがっちり把握しろとまでは言いませんが、大まかなお金の流れをまずは確認すること。その上で、このままだと貯蓄が残らないのか、毎月いくら貯められる可能性があるのか現状を理解することから始めていきます。
45歳~生活レベルが下げられない!?
──40代半ばの場合、生活レベルが上がっていて、それを下げるのが難しいという声をよく聞きます。
横山さん:そのとおりです。収入が高くなると、生活レベルも比例して上がりやすく、生活全体が「メタボ」状態になっているケースが少なくありません。
その結果、収入が高いにもかかわらず、思うように教育費が捻出できていないケースもよく見かけます。こうした状況を変えるには、まず固定費の見直しから始めるのがよいでしょう。
例えば生命保険なら、本当に必要な保障は何かを見直してみる。携帯電話なら、料金プランの変更や格安スマホへの切り替えを検討する。住居費なども含めて、一つひとつチェックしていくことです。
ただ、正直に申し上げて、こうした見直しは簡単ではありません。しかし、「これは削れません、あれも無理です。でも、『お金は貯めたい』です!」という姿勢は矛盾しています。
まずは世帯の家計状況をしっかりと把握し、そこから教育費にいくら回せるのかを考えていきましょう。特に40代半ば以降は20代・30代よりも稼げる期間が限られているため、貯蓄ペースを上げていく必要があります。