〔齋藤孝流〕子どもの「語彙力」「教養力」の伸ばし方 親も知りたい「パラダイム」「メタ」の使い方とは?

齋藤孝先生が解説する小学生向け新キーワード 1回目「パラダイム」「メタ」 (3/3) 1ページ目に戻る

明治大学文学部教授:齋藤 孝

コントロールする力を学ぶきっかけになる「メタ」

メタとは、「ギリシャ語で“超える”という意味」と本書で説明されています。この言葉を子どもの生活に落とし込んで考えてみるとどうでしょう。例えば多くの子どもは、集中できないときは「できない」と感じるだけで終わってしまいます。

『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70』より抜粋。イラスト/よしださやか
すべての画像を見る(全7枚)

しかし、「なぜできないのか」「どういうときにできるのか」と自分を1段上から観察するように「メタの視線」で考えることができると、行動は変わり始めるでしょう。

宿題に集中できないときに、「自分はいつもどこでつまずくのか」を考える。あるいは、友達とケンカしたときに、「自分はどんな言い方をしたのか」を振り返る。これが「メタ」の視点です。

この言葉を知っていると、親も「ちょっとメタの視線で考えてみようか」と声をかけることができます。すると子どもは、「できない!」とその場の感情で反応するのではなく、新しく知った「メタ」という言葉を意識することで、自分の考えや行動をコントロールする力をつけてみようと試みることができるはずです。

『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70』より抜粋。イラスト/よしださやか

言葉は覚えること自体が目的ではありません。その言葉を使って考えられるようになることが大切です。難しい言葉を知ることは、決して特別なことではありません。本当に大切なのは、その言葉をきっかけに「どう考えるか」が変わることです。

子どもが「それってどういう意味?」と聞いてきたとき、それを一緒に考える時間は、単なる知識のやり取りではなく、思考を育てる時間になります。すべてを完璧に説明する必要はありません。「本を読みながら一緒に考えてみようか」と立ち止まるだけで、子どもは「言葉は考えるためにあるものだ」と少しずつ理解していくことでしょう。

そんな小さな積み重ねが、やがて大きな差になります。齋藤先生が解説してくれる言葉を通して、子どもの世界の見え方を少しだけ広げてみてあげましょう。

次回はさらに一歩進んだ「複数の考えの中からどう選ぶか」という力をつける言葉を紹介します。お楽しみに。

文/知野美紀子

齋藤孝先生の記事は全3回。
2回目を読む。※2026年5月25日よりリンク有効
3回目を読む。※2026年5月26日よりリンク有効

『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70——この1冊で語彙力・教養力がアップする!』著:齋藤孝(筑摩書房)

齋藤孝先生の『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70 ——この1冊で語彙力・教養力がアップする!』をプレゼント!

齋藤孝先生の著書『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70——この1冊で語彙力・教養力がアップする!』(筑摩書房)をを講談社コクリコCLUB会員の方へ抽選で10名さまにプレゼントいたします。以下の応募ページよりご応募ください。

応募方法

講談社コクリコCLUB会員の方

①下の「応募ページはこちら」ボタンから応募ページに進んでください。応募ページにアクセスするためには、講談社コクリコCLUBへのログインが必要になります。講談社コクリコCLUBにご登録のメールアドレスとパスワードをご用意ください。

②応募フォームを送信いただくと、応募完了メールを差し上げます。メールの受信をもって、申し込み完了となります。

当選された方には、入力いただいたメールアドレス宛に当選通知メールをお送りいたします。

講談社コクリコCLUB会員でない方

①プレゼントへ応募するためには、講談社コクリコCLUB会員への登録(無料)が必要になります。会員登録がお済みでない方は、下の「新規会員登録はこちら」ボタンから会員登録手続きをお願いします。

②会員登録後、応募ページよりお申し込みください。

【プレゼント応募期間】
2026年5月24日(日)15時00分~2026年6月14日(日)23時59分

なお、お申し込みいただけたかどうかのお問い合わせには、お答えできない場合がございます。あらかじめご了承ください。

この記事の画像をもっと見る(全7枚)

前へ

3/3

次へ

30 件
齋藤 孝
さいとう たかし

齋藤 孝

Takashi Saito
明治大学文学部教授

1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。 著書『声に出して読みたい日本語』(草思社)がシリーズ260万部のベストセラーに。 他、主な著書に『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70 ——この1冊で語彙力・教養力がアップする!』(筑摩書房)、『「美味しい」から始める日本語「食」の語彙力』(河出新書)、『「わかってもらえない」がなくなる リーダーの語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『楽しく学んで、伝える力がグングン伸びる! こども「語彙力」ゲーム』(KADOKAWA)など。著書は約700冊。

1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。 著書『声に出して読みたい日本語』(草思社)がシリーズ260万部のベストセラーに。 他、主な著書に『小学生から知っておきたい よのなかキーワード70 ——この1冊で語彙力・教養力がアップする!』(筑摩書房)、『「美味しい」から始める日本語「食」の語彙力』(河出新書)、『「わかってもらえない」がなくなる リーダーの語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『楽しく学んで、伝える力がグングン伸びる! こども「語彙力」ゲーム』(KADOKAWA)など。著書は約700冊。