
【東大卒の勉強の達人】が教える 「家事・育児・仕事をしながら勉強」できる 知識がどんどん頭に入る「カンニング法」とは?
勉強の達人が教える 子育てしながら勉強する方法 #2
2025.04.10
考えてもわからないことは答えを見ればいい! 知識がどんどん頭に入ってくる「カンニング勉強法」
カンニングは本来、不正に他人の答案や参考書などを見ることを指しますが、石黒さんのいうカンニングは、すぐに「正解を見る」という手法です。石黒さんは効率的に勉強をしたいなら、解けない問題を腕組みして考え続けるよりも、正解を早く見て、写してしまえばいいと話します。
「『カンニング勉強法』は、私が高校時代から取り入れている方法で、資格試験の勉強のときにも役に立ったテクニックです。
第1回でもお話ししましたが、問題集の1ページ目から完璧にやろうとすると手応えを感じるまで時間がかかり、そのうちにやる気を失ってしまいます。これが三日坊主の原因です。
ですから、すべて自力で、時間をかけて解こうとするのではなく、わからないものや思い出せないものは『すぐに答えを見て』読み進めたり書き写したりしながら、解法などを暗記学習するといいでしょう」(石黒さん)
「勉強時間の一番のムダは、公式や用語を覚えていない、あるいは活用できないのに考え込んだり、悩んだりする時間」だと石黒さんはいいます。
その点でいうと、カンニング勉強法は学習がサクサク進むうえ、解答や解説には考え方や覚えなくてはいけないポイントがまとまっているので、必要なことだけを効率的に学ぶことができます。
カンニング勉強法の初回は「やっている感」にしかなりませんが、その後は、テキストを反復学習することで自分の知識にしていきます。
問題集は定番のもの1冊で十分!
「カンニング勉強法は、暗記学習のひとつです。そして暗記をするなら、私は最初から問題集での勉強をおすすめします」(石黒さん)
勉強は参考書の読み込みから始めるのでは? と思う方もいますが、参考書だと全部が大事に思えて、不要なことまでがむしゃらに覚えようとしてしまいます。
その一方で問題集は、必要なところや大事なところだけが問われているので、必須の用語や解法だけを覚えられるので効率的です。
「問題集での勉強は、特に選択肢で答える試験に有効です。何度も問題集に向き合っていると、読むだけで合格してしまう場合もあります」(石黒さん)
また、問題集を解くことは、試験の問題形式を踏まえた「逆算の勉強法」。模擬試験を何度も受けていることにも通じるでしょう。
「問題集は最初からたくさん買ってしまうと自分へのプレッシャーになってしまうので、手元に用意するものはまずは定番のものを1冊で十分です。
むしろ、いろいろ買い揃えるよりも、とにかく1冊をやり切って、何度も解くことが合格への近道です。
もし、定番の問題集が自分にとって難易度が高いなら、少しレベルを落としたテキストをやり込んでから、定番に挑戦してみるといいでしょう」(石黒さん)