実際にプレゼンを意識した読み聞かせをしていただきました
「読み聞かせ」で伸ばす子どものプレゼン力
動画で読んだももたろうはこちら
プレゼンと絵本に共通する表現方法に注目
動画で読んだ『よみきかせ日本昔話 ももたろう』は、“ももたろう”と言っても一通りではなく、こんなバージョンがあったのか! というももたろうでした。余談ですが、私たちが思い描くももたろうのシーンは、明治時代に教科書にとりあげられてから一般的になったとのこと。この絵本では、古いタイプのももたろうに触れることができます。
『ももたろう』の中にも出てきますが、絵本には“繰り返し”の表現が多用されています。
例えば、ももたろうでは、腰につけたきび団子を、最初は犬、次にサル、最後にキジがもらって仲間になるというパターンの繰り返し。
同じパターンを繰り返すことで確実に伝えるうえ、文章にリズムができ、印象に残ります。
それから「どんぶらこ、どんぶらこ」と、桃が流れてくるこの描写。
この「どんぶらこ」は、表現方法で言うと“オノマトペ”と言いますが、物事が発する音を表現したり、その様子を音で表現したりする技法です。今回の「どんぶらこ」は後者に当たりますね。
実は今回の『ももたろう』では、「どんぶらこ、どんぶらこ」ではなく、「つんぶら、つんぶら」という、とてもユニークな表現で書かれています。
桃の数もひとつではないのですが、それは実際に読んでいただきたいので、ここでは内緒にしておきますね!
実際のプレゼンの場でも、オノマトペを効果的に使うという方法もあります。真面目な感じでプレゼンを始め、途中「ギラギラ」などのオノマトペを入れると、いきなり場が和んだりする効果があるんですよ。
毎日の生活の中では、慌ただしくて、いつもくつろいで読み聞かせができる時間は少ないかもしれません。
しかし、読み聞かせはうまく読むことが目的ではありません。なりきって読めればそれでOKです。
プレゼンを意識しながら、楽しんで読み聞かせをすることで、親子の絵本タイムを有意義に過ごしてみてくださいね。
取材・文/上坂美穂
読み聞かせプレゼン前編を読む
プレゼン第一弾(#1、#2、#3を読む)
竹内 明日香
『一般社団法人アルバ・エデュ』代表理事。 東京大学法学部卒業。日本興業銀行(現みずほ銀行)にて、国際営業や審査等に従事後、独立。海外投資家向けに情報提供や日系企業の情報発信(企業プレゼン等)支援を提供。2014年、子どもの「話す力」の向上を目指す『一般社団法人アルバ・エデュ』を設立。2022年現在、話す力を育むプログラムを11の自治体に導入している。 株式会社日陸(2022年10月1日よりNRS株式会社)社外取締役。 公立小元PTA会長。二男一女の母の三児の母。『一般社団法人未来の先生フォーラム』理事。音羽の森オーケストラ『ポコアポコ』主宰。 子どものプレゼン教育に関する最新著書『すべての子どもに「話す力」を――1人ひとりの未来をひらく「イイタイコト」の見つけ方』(英治出版)を2022年5月に発売。
『一般社団法人アルバ・エデュ』代表理事。 東京大学法学部卒業。日本興業銀行(現みずほ銀行)にて、国際営業や審査等に従事後、独立。海外投資家向けに情報提供や日系企業の情報発信(企業プレゼン等)支援を提供。2014年、子どもの「話す力」の向上を目指す『一般社団法人アルバ・エデュ』を設立。2022年現在、話す力を育むプログラムを11の自治体に導入している。 株式会社日陸(2022年10月1日よりNRS株式会社)社外取締役。 公立小元PTA会長。二男一女の母の三児の母。『一般社団法人未来の先生フォーラム』理事。音羽の森オーケストラ『ポコアポコ』主宰。 子どものプレゼン教育に関する最新著書『すべての子どもに「話す力」を――1人ひとりの未来をひらく「イイタイコト」の見つけ方』(英治出版)を2022年5月に発売。