大学生にも刺さる!!
ここまで、普段絵本に触れる機会がないという方の感想をご紹介してきましたが、この記事の筆者もまた、絵本を日常的には読まない大学生です。
「あらしのよるに」は、そんな大学生にも読んでほしい絵本です。
生き残るため、あるいは種を存続させるためには、ガブはメイを食べたほうがよく、それぞれ同種の群れで行動したほうがよいはずです。生物として正しいと「される」のは、そういう生き方でしょう。
しかし、ガブとメイはそうしません。
わたしたちの世界でも、「生物としての正しさ」や「本能」が、ある行動や主張の大義名分となることがあります。「生物としておかしな振る舞いだ」「本能的にそうできているのだ」というふうな使い方で、誰かを傷つけたり、傷つけることを正当化してしまったりすることもあります。
そういう渦にのまれなかったガブとメイの強さや優しさを、忘れないでいたいと思いました。
相反するもの、自分と違うものは、「=敵」ではない。この世界の理(とされているもの)は本当に従うに足るものなのか、本当に大切なものは何なのか、考えるきっかけになりました。
この絵本は、これからさらに広い社会に飛び込んでいくことになるであろうわたしたち大学生が、その社会に眼差しを向けるときに持っておくべき考え方を教えてくれているような気がします。
読む人それぞれが当てる光を、きちんと反射し、わたしたちに届けてくれる「あらしのよるに」。本シリーズが多くの人の心をつかむ理由を改めて感じられました。
まだ読んだことがないという方、普段は絵本を読まないという方も、ぜひお手に取ってみてください。

「新 あらしのよるに」スタート!!
刊行以来、幅広い読者から愛されてきた「あらしのよるに」シリーズ。2025年3月に、20年ぶりとなる新刊『新あらしのよるにシリーズ1 あいことばはあらしのよるに』が発売され、新シリーズがスタートしました。
食うもの(オオカミ)、食われるもの(ヤギ)の壁を越えておだやかに暮らしているオオカミのガブとヤギのメイ。
仲良しな二人なのに、実はおたがい隠している秘密があるようで、疑りあってしまいます……。
友情をつづけるのはむずかしい? そんなことはありません。自分を信じて、大切な人を信じるすばらしさを感じさせてくれる絵本です。



あべ 弘士
北海道生まれ。旭川市旭山動物園の飼育係から、絵本作家に。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞。『ゴリラにっき』で小学館児童出版文化賞受賞。「ハリネズミのプルプル」シリーズで赤い鳥さし絵賞受賞。『どうぶつゆうびん』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞。その他の作品に『えほんねぶた』『みんなのせて』『エゾオオカミ物語』「ふたごのしろくま」シリーズなどがある。 あべ弘士HP「ギャラリープルプル」はこちら
北海道生まれ。旭川市旭山動物園の飼育係から、絵本作家に。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞。『ゴリラにっき』で小学館児童出版文化賞受賞。「ハリネズミのプルプル」シリーズで赤い鳥さし絵賞受賞。『どうぶつゆうびん』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞。その他の作品に『えほんねぶた』『みんなのせて』『エゾオオカミ物語』「ふたごのしろくま」シリーズなどがある。 あべ弘士HP「ギャラリープルプル」はこちら







































































きむら ゆういち
東京都生まれ。幼児番組のアイディアブレーンなどを経て絵本・童話作家に。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞。同作品の劇作で、斎田喬戯曲賞受賞。『オオカミのおうさま』で日本絵本賞受賞。その他の作品に『きずだらけのリンゴ』『にんげんごっこ』『風切る翼』「おおかみ・ゴンノスケ」シリーズ、「よーするに医学えほん」シリーズなどがある。 きむらゆういちオフィシャルホームページ http://www.kimura-yuuichi.com/
東京都生まれ。幼児番組のアイディアブレーンなどを経て絵本・童話作家に。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞。同作品の劇作で、斎田喬戯曲賞受賞。『オオカミのおうさま』で日本絵本賞受賞。その他の作品に『きずだらけのリンゴ』『にんげんごっこ』『風切る翼』「おおかみ・ゴンノスケ」シリーズ、「よーするに医学えほん」シリーズなどがある。 きむらゆういちオフィシャルホームページ http://www.kimura-yuuichi.com/