３歳・４歳・５歳におすすめの「冬の絵本」　「絵本ナビ」の絵本専門家が「温かい」３冊を厳選

年間2000万人が利用する絵本情報サイト「絵本ナビ」の編集者が選ぶおすすめの絵本や児童書を季節のテーマに合わせて紹介していくこの連載。たくさんの絵本や児童書の中から、絵本のプロが選んだとっておきの３冊をご紹介します。

第17回２月前半は、「ぬくぬく　冬の温かい絵本」をご紹介します。

寒い冬にあなたが恋しくなるものはなんですか？　絵本のなかでも、動物たちが寒い冬をのりこえる準備をしているようです。

長い冬をほっこりあたためてくれる絵本を３冊ご紹介します。

山のなかで迷ってしまったぼく。雪もふってきて、とても疲れて歩いていると、一本の大きな木にドアがありました。

休ませてもらおうとドアを開けると、そこには暖炉を囲む動物たちがいて……。

部屋を照らすやさしい暖炉の火と、暖炉を囲む動物たちの言葉。絵本を眺めているだけでゆったりとした気持ちになり、じんわり心が温まっていくのです。

自然のなかで生活する画家の鈴木まもるさんが、実体験をもとに絵本で伝える「あたたかな場所」と「そのままの姿を受け入れてくれる仲間」の大切さ。大人の心にも沁みます……。

体をよせあって、あたたかい場所で読みたい絵本です。

寒がりなはりねずみくんに、ひつじばあばが赤いマフラーを編んでくれました。

遊びに出かけた帰り道、はりねずみくんは、マフラーをなくしたことに気がつきます。大事な赤いマフラーはなかなか見つからなくて……。

北風がびゅっと吹いても、赤いマフラーのおかげでニコニコ顔のはりねずみくん。ところがマフラーをなくしてしまってすっかり困り顔に。

小さなはりねずみくんの心はドキドキ、チクチク。

そこから、はりねずみくんが泣きながら向かった先のひつじばあばの優しいことといったら……！

あったかそうな赤いマフラーにはひつじばあばの愛情がたっぷり。白地の多いページに、ぽっちりとした赤が効いています。

雪のなかで動けなくなったトガリネズミを助けた幼いきょうだいが見たものは……？

美しい雪山に現れた、自然と人とをつなぐファンタジックな山の温泉。大きく開くワイドページでは自然の豊かさが味わえます。

雪のなか、きょうだいが出会ったのは、湯気がもうもうと立ち昇る山の露天風呂。

「やあ、いいゆだよ、はいっておいで。」

クマやキツネ、ウサギにフクロウ、きょうだいは、山の動物たちと一緒におふろにつかります。みんな仲良く「ほかほか　ほかほか」。

人も動物も、なんて気持ちよさそうな表情をするんでしょう！　いいなぁ、こんなおふろに行ってみたいなぁ……。

寒い日に、うっとり眺めたい絵本です。

寒い冬があるからこそ、ぬくもりがうれしくなるもの。たっぷり遊んで体が冷えたら、だんろやマフラー、あたたかいお風呂が出てくる絵本で、心と体をあたためませんか。

四季の移り変わりに目を向けて、日々を楽しむことができるのも絵本の魅力です。お気に入りの冬の楽しみを見つけてみるのもよいですね。

レビューは絵本ナビサイトからの抜粋です。

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