日本アカデミー賞「窓ぎわのトットちゃん」優秀アニメーション作品賞受賞 黒柳徹子さんの自伝小説を初のアニメ化

第47回・日本アカデミー賞/優秀アニメーション作品賞 原作2510万部超でギネス記録認定に続く栄誉

©黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会
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「映画『窓ぎわのトットちゃん』」が優秀アニメーション作品賞を受賞

第47回日本アカデミー賞が2024年1月25日に発表された。15部門の優秀賞や新人俳優賞が発表され、「映画『窓ぎわのトットちゃん』」は、優秀アニメーション作品賞を受賞した。3月8日に開催される授賞式では、各部門の最優秀賞が発表される。

「映画『窓ぎわのトットちゃん』」は黒柳徹子の少女時代をえがいたアニメ作品。落ち着きがないことを理由に、小学校を退学になった「トットちゃん」が、恩師・友人・家族と繰り広げる豊かな日常を、第二次世界大戦を背景に描く。

原作の書籍『窓ぎわのトットちゃん』は、黒柳徹子が自身の幼少期を自伝的に描いた小説。1981年に発売され、世界中で2510万部も読まれる国民的ベストセラー。

42年ぶりに続編が刊行(2023年10月)されたほか、「もっとも多く発行された単一著者による自叙伝」としてギネス世界記録に認定(2023年12月14日付)されるなど、今も注目を集める名作として知られている。

「映画『窓ぎわのトットちゃん』」は「ドラえもん」の映画・テレビシリーズで知られる八鍬(やくわ)新之介が監督・脚本をつとめ、シンエイ動画が制作。トットちゃんを始めとしたキャラクターデザインは金子志津枝が担当。日本アニメ界におけるトップクリエイターたちが集結して、珠玉の名作の映画化に挑んだ。

また、大野りりあな、小栗旬、杏、滝沢カレン、役所広司、他が声優として出演している。

▲「トットちゃん」こと、女優・司会者でユニセフ親善大使も務めている黒柳徹子さん(写真:出版にまつわるすぐれた表現活動が評価され令和5年度野間出版文化賞(第5回)を受賞。贈呈式(2023年12月15日)のスピーチで笑顔を見せる様子)

優秀アニメーション作品賞は「窓ぎわのトットちゃん」をはじめ、「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」「君たちはどう生きるか」「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」「BLUE GIANT」の5作品に授与された。

第47回日本アカデミー賞授賞式は3月8日に東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催。授賞式では、各部門の最優秀賞が発表される。

司会はアナウンサーの羽鳥慎一と俳優の岸井ゆきの。授賞式の模様は日本テレビ系で放送予定。

◆日本テレビ系「第47回 日本アカデミー賞 授賞式」
2024年3月8日(金)21:00~22:54

「映画『窓ぎわのトットちゃん』」あらすじ

落ち着きがないことを理由に、小学校を退学になってしまったトットちゃん。

新しく通うことになったトモエ学園の校長先生は、出会ったばかりのトットちゃんに優しく語りかけた。

「君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」

トットちゃんの元気いっぱい、すべてが初めてだらけの日々が始まるーーー

トットちゃんの愉快な日常を通して見えてくる、日々のささやかな幸せ、個性の豊かさ、恩師からの教え、家族・友人への深い愛情。約80年前、第二次世界大戦を背景に激動の時代を生きた「トットちゃん」の姿をみずみずしく描くアニメ作品。

©黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会

映画『窓ぎわのトットちゃん』
全国東宝系にて公開中


出 演:大野りりあな 小栗旬 杏 滝沢カレン / 役所広司 他
監督・脚本:八鍬新之介
共同脚本 :鈴木洋介
キャラクターデザイン:金子志津枝
制 作:シンエイ動画
原 作:「窓ぎわのトットちゃん」(黒柳徹子 著/講談社 刊)

映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック(黒柳徹子/原作、 八鍬新之介/監督・脚本、鈴木洋介/共同脚本)

「窓ぎわのトットちゃん」について

<新しい学校の門をくぐる前に、トットちゃんのママが、なぜ不安なのかを説明すると、それは、トットちゃんが、小学一年生なのにかかわらず、すでに学校を退学になったからだった。一年生で!!>

女優・ユニセフ親善大使である黒柳徹子さんが自分自身の小学生時代をえがいた『窓ぎわのトットちゃん』。

徹子さんが子ども時代に出会った、小林宗作先生とトモエ学園での思い出をいきいきと描いた本作は、1981年3月に刊行され、たちまちベストセラーとなりました。

現在までの累計発行部数は日本国内で800万部、全世界で2510万部を突破。20以上の言語で翻訳もされ、日本だけでなく世界中の人々の心を捉え、時代も国境も超えたロングセラーとして、今もなお世代を超えて愛され続けています。

小林宗作先生が作ったトモエ学園のユニークな教育と、そこに学ぶ子どもたちの姿を描いた本書は、「こんな学校に通いたい!」「こんな先生と出会いたい!」と、令和のいまも人々のあこがれの気持ちをかきたてます。

原作のあとがきで見る「トットちゃん」のあゆみ

優秀賞・ 新人俳優賞 受賞者一覧 (2024/1/25 日本アカデミー賞協会)


■優秀作品賞
[ 作 品 名 ] [ 製 作 会 社 ]   (各項50音順 アルファベット順)
怪物  東宝/フジテレビジョン/ギャガ/AOI Pro./分福
ゴジラ-1.0  東宝
こんにちは、母さん
 松竹/木下グループ/テレビ朝日/住友商事/松竹ブロードキャスティング/
 アミューズ/博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ/読売新聞社/GYAO/
 朝日放送テレビ/BS朝日/日本出版販売/クリエイティブオフィスキュー/
 講談社/メ~テレ/北海道テレビ/静岡朝日テレビ/九州朝日放送
福田村事件  
  テンカラット/カタログハウス/辻野弥生/ピカンテサーカス/MBS/ドッグシュガー/太秦
PERFECT DAYS  MASTER MIND

■優秀アニメーション作品賞
[ 作 品 名 ] [ 製 作 会 社 ] 
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎  東映アニメーション/東映/水木プロダクション
君たちはどう生きるか スタジオジブリ
映画 『窓ぎわのトットちゃん』   
 シンエイ動画/テレビ朝日/東宝/吉田事務所/講談社/東急/
 東急エージェンシー/電通/NBCユニバーサル・エンターテインメント
劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』  
 小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテインメント
BLUE GIANT
 東宝/小学館/ユニバーサルミュージック/小学館集英社プロダクション/JR東日本企画 /レイ/TOKYO MX

■優秀監督賞
[受賞者] [対象作品]
ヴィム・ヴェンダース  PERFECT DAYS
是枝裕和  怪物
成田洋一  あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
森 達也  福田村事件
山崎 貴  ゴジラ-1.0


■優秀脚本賞
[受賞者] [対象作品]
佐伯俊道/井上淳一/荒井晴彦  福田村事件
ツバキミチオ  シャイロックの子供たち
山浦雅大/成田洋一  あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
山崎 貴  ゴジラ-1.0

山田洋次/朝原雄三  こんにちは、母さん

■優秀主演男優賞
[受賞者] [対象作品]
阿部サダヲ  シャイロックの子供たち
神木隆之介  ゴジラ-1.0
鈴木亮平  エゴイスト
水上恒司  あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
役所広司  PERFECT DAYS


■優秀主演女優賞
[受賞者] [対象作品]
綾瀬はるか リボルバー・リリー
安藤サクラ 怪物
杉咲 花 市子
浜辺美波 ゴジラ-1.0
吉永小百合 こんにちは、母さん


■優秀助演男優賞
[受賞者] [対象作品]
磯村勇斗 月
伊藤健太郎 あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
大泉 洋 こんにちは、母さん
加瀬 亮 首
菅田将暉 銀河鉄道の父


■優秀助演女優賞
[受賞者] [対象作品]
安藤サクラ ゴジラ-1.0
上戸 彩 シャイロックの子供たち
永野芽郁 こんにちは、母さん
浜辺美波 シン・仮面ライダー
松坂慶子 あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。


■優秀外国作品賞
[ 作 品 名 ] [ 配 給 会 社 ]
キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 東和ピクチャーズ
バービー ワーナー・ブラザース映画
パリタクシー 松竹
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE 東和ピクチャーズ
TAR/ター ギャガ

■新人俳優賞
※原則として映画初出演ではなくとも、主演・助演クラスの大役を演じ、印象を与えた俳優を対象とします。
[受賞者] [対象作品]
アイナ・ジ・エンド  キリエのうた
桜田ひより  交換ウソ日記
原 菜乃華  ミステリと言う勿れ
福原 遥  あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
市川染五郎  レジェンド&バタフライ
黒川想矢  怪物
高橋文哉  交換ウソ日記
柊木陽太  怪物

▲優秀賞・ 新人俳優賞・特別賞 受賞者一覧はこちら

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くろやなぎ てつこ

黒柳 徹子

Tetsuko Kuroyanagi
女優・ユニセフ親善大使

東京・乃木坂に生まれる。父はヴァイオリニスト、NHK交響楽団のコンサートマスター。 トモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業しNHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として活躍。その後、文学座研究所、ニューヨークのMARY TARCAI(メリー・ターサイ)演劇学校などで学ぶ。 アメリカのテレビ番組、ジョニー・カーソンの『ザ・トゥナイト・ショー』など、多くのアメリカのテレビ番組に出演。また、タイム、ニューズウイーク、ニューヨーク・タイムス、ヘラルド・トリビューン、ピープルなどに日本の代表女性として紹介される。日本で初めてのトーク番組『徹子の部屋』は49年目をむかえる。著作『窓ぎわのトットちゃん』は800万部というベストセラーの日本記録を達成。アメリカ、イギリスなどの英語圏、ドイツ、ロシア、中国語圏、アラビア語圏など、20以上の言語に翻訳される。日本語版の印税で社会福祉法人トット基金を設立。プロの、ろう者の俳優の養成、演劇活動、手話教室などに力を注ぐ。ユニセフ(国連児童基金)親善大使としてアフリカ、アジアなどを訪問。メディアを通して、その現状報告と募金活動などに従事。日本ペンクラブ会員。ちひろ美術館(東京・安曇野)館長。東京フィルハーモニー交響楽団副理事長。日本パンダ保護協会名誉会長など。文化功労者。   (写真/下村一喜)       

東京・乃木坂に生まれる。父はヴァイオリニスト、NHK交響楽団のコンサートマスター。 トモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業しNHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として活躍。その後、文学座研究所、ニューヨークのMARY TARCAI(メリー・ターサイ)演劇学校などで学ぶ。 アメリカのテレビ番組、ジョニー・カーソンの『ザ・トゥナイト・ショー』など、多くのアメリカのテレビ番組に出演。また、タイム、ニューズウイーク、ニューヨーク・タイムス、ヘラルド・トリビューン、ピープルなどに日本の代表女性として紹介される。日本で初めてのトーク番組『徹子の部屋』は49年目をむかえる。著作『窓ぎわのトットちゃん』は800万部というベストセラーの日本記録を達成。アメリカ、イギリスなどの英語圏、ドイツ、ロシア、中国語圏、アラビア語圏など、20以上の言語に翻訳される。日本語版の印税で社会福祉法人トット基金を設立。プロの、ろう者の俳優の養成、演劇活動、手話教室などに力を注ぐ。ユニセフ(国連児童基金)親善大使としてアフリカ、アジアなどを訪問。メディアを通して、その現状報告と募金活動などに従事。日本ペンクラブ会員。ちひろ美術館(東京・安曇野)館長。東京フィルハーモニー交響楽団副理事長。日本パンダ保護協会名誉会長など。文化功労者。   (写真/下村一喜)