街の野生動物! 親子で“動物探偵”になって痕跡を探そう!

いつもの散歩が100倍楽しくなる「親子でおさんぽ自然観察」#4〜野生動物編〜

NPO法人 自然観察大学

糞を手掛かりに、動物探偵ごっこをしよう!

野生動物は、生きものが残す足跡や糞などの痕跡「フィールドサイン」によって、その存在を知ることができます。

もし糞を見つけたら、それを手掛かりに、その糞の主人がどの動物かを当ててみる遊びをしてみましょう。

●お題
この糞は何かわかるかな?

公園や雑木林などをよく観察してみると、糞を見つけられます。  写真提供:自然観察大学/浅間茂

★ポイント1「糞の中身は?」

まずは、糞のなかに何が含まれているかを見るのがポイント。よく見てみると、糞のなかに消化されていない植物の赤いタネがあるのがわかります。

これにより、植物を食べる動物ということがわかりました。身近な野生動物には猫や犬などがいますが、猫や犬は植物を食べません。そのため、猫や犬ではないことがわかりますね。


★ポイント2「糞の特徴は?」

糞をよくよく観察してみると、一回分の糞にしては量が多いことがわかります。動物のなかには、同じ場所で繰り返し糞をするものがいます。

つまり、この糞はため糞。ため糞をする動物は……?を考えると、この糞の主は、タヌキの可能性が高いことがわかります。

写真はホンドタヌキです。 写真提供:自然観察大学/浅間茂

子どもと楽しもう! 動物の足跡クイズ

ここからは、動物の足跡クイズをご紹介! 子どもにクイズを出して、一緒に楽しんでみてくださいね。

★クイズ1:犬と猫、どっちの足跡?

写真A  写真:アフロ
写真B  写真:PantherMedia/イメージマート

上の写真Aと、下の写真Bは、どっちかが犬で、どっちかが猫の足跡。
どっちがどっちかわかるかな?








★ヒント
写真をよく見てみると、写真Aには指の先に爪跡がないけど、写真Bにはあるね。爪跡があるということは、歩くときに足音がするということ。静かに歩くのはどっちかを考えてみると答えがわかるよ。









★正解は……
Aが猫。Bが犬。

★解説
意外と知られていませんが、犬と猫も、足跡によってはっきりと違いがわかります。両方とも、4本の指を持っていますが、違いは、爪の跡があるかないか。

猫は獲物をとらえる際、足音がしないように爪をひっこめて歩きます。そのため、猫の足跡には爪の跡がつきません。

一方、犬の祖先であるオオカミは群れで獲物を追いかけました。爪はスパイクと同じ働きをするので、常に爪が出ている状態。そのため、犬の足跡には、爪の跡が見られるんです。

★クイズ2:前足と後ろ足の跡が前後逆につく動物って?

上のほうに、横並びに2つついているのが後ろ足の跡で、その下に縦並びでついているのが前足の跡。  写真:アフロ

この写真は、ある動物の足跡。
猫や犬と違って、ちょっと変わった足跡だけど、何の動物の足跡かわかるかな?








★ヒント
この動物は長い耳を持っているよ。








★正解は……
ウサギ。

★解説
ウサギは、ピョンピョンと跳ねて移動するのが特徴。跳ねるときの後ろ足で蹴り出す力が強く、前足よりも後ろ足のほうが前につくのです。ウサギのほか、リスも前足と後ろ足の跡が前後逆につきます。

ウサギが飛んでいるようすを見てみると、前足と後ろ足が前後逆につく秘密がわかりますね。  写真:アフロ

野生動物はフィールドサインで観察を楽しもう

今回紹介したように、自然のなかを注意深く観察してみると、フィールドサインを見つけることができます。

フィールドサインは、糞や尿などの排泄物のほか、足跡や食べた痕、羽根、毛など様々。このフィールドサインは、実物を見ることが難しい野生動物の存在を知るには絶好の手がかりです。

もちろん、知識がないと、その場でどの動物かを特定することが難しいので、写真に撮ってから、インターネットや図鑑で調べてみるといいでしょう。

お子さんと一緒に推理の過程を楽しんだり、様々な動物を調べてみたりすると、その動物に対してもっと興味がわいたり、理解が深まりますよ。

参考書籍『子どもと一緒に見つける 身近な生きものさんぽ図鑑』

『子どもと一緒に見つける 身近な生きものさんぽ図鑑』(監修:NPO法人 自然観察大学/永岡書店) 

子どもとのさんぽで出会う身近にいる虫・鳥・水辺の生きものを200種掲載! イラストや図解、マップなども使っているため、子どもと一緒に楽しめます。

参考書籍『季節の生きもの観察手帖: 自然を楽しむ二十四節気・七十二候』

『季節の生きもの観察手帖: 自然を楽しむ二十四節気・七十二候』(企画・編集:NPO法人 自然観察大学/全国農村教育協会)。

草・木・鳥・虫など、季節の自然・生き物について、二十四節気ごとにおすすめの観察テーマを紹介。二十四節気をさらに約5日ずつに分けた七十二候では、日々の観察記録を掲載しています。観察記録を書き込むことができるので、自分だけの観察手帖づくりを楽しめる一冊です。

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取材・文/阿部雅美

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