ご当地キャラが大さわぎ☆東北はっけんミステリー!【宮城編 第2回】

伊達武将隊が動き出す!「むすび丸のおむすび屋さん」もえぎ桃 (3/3) 1ページ目に戻る

作家:もえぎ 桃

むすび丸がつれていかれた!?

「いかがなされた? 何かお困りごとかな?」

不安げなスタッフに気づいて、殿が観覧席から話しかけました。

「実は、むすび丸さんが行方不明なんです。連絡も取れなくて」

「なんと! むすび丸が行方不明!?」

会話を聞いていたほかのお客さんたちが、驚いて殿のほうを見ます。

「むすび丸が行方不明なんだって」

「ええ! 何かあったのかな」

「事故とかじゃないといいけど……」

心配の声がどんどん広がります。ざわつく観覧席の中から、ぴょーんと桜色の頭が飛び上がりました。

「むすび丸のこと、今朝見ました!」

叫んだのはさくらっきーです。

散歩していたら、黒い車にむすび丸が乗っていたんです! 頭の三日月が見えたから、まちがいありません。てっきりテレビ局の車だと思ったんだけど……。」

散歩が好きなさくらっきーが、偶然、むすび丸を見ていました。

「なぬ!?  黒い車に?」

殿の脳裏に、車で連れ去られるむすび丸の姿が浮かびます。

「……もしかしたら、誘拐されたのかもしれませんね。これはゆゆしき事態です」

岩沼係長が、黒めがねをクイッと上げて言いました。

誘拐と聞いて、殿の片目がキラリと光ります。

「ここ仙台でそのような悪行は許せん! さくらっきー殿、その黒い車とやらは、どちらに向かったかおわかりか?」

「ええと、広瀬川の橋を渡って、仙台城跡のほうに向かっていきました!」

それを聞くと、殿がすっくと立ち上がりました。

「みなのもの、むすび丸を助けにまいるぞ!」

「はっ!」

家臣の武将たちもいっせいに立ち上がり、殿のあとに続きます。

「あ、待って! 私も行きます!」

「ふむ。私もまいりましょう」

さくらっきー、岩沼係長も走り出します。

「待ってください、さくらっきーさん、岩沼係長さん! 私たちも行くので、車で行きましょう!」

スタッフも大あわて。

仙台城は、約400年前、伊達政宗公が建てた城です。その跡が今の仙台城跡で、青葉山という丘の上にあります。青葉山のことなら、殿は何でも知っています。

馬に乗った武将たちが、むすび丸を探して広い青葉山を駆け巡ります。と、そこに木から木へと飛びうつって移動する影がひとつ。くノ一の響(ひびき)です。

「殿! むすび丸を見つけました!」

「よし! 案内せよ!」

「ははっ」

むすび丸は無事なのか⁉ 第3回は3月7日更新!

仙台城と伊達政宗

仙台城(青葉城)は、初代仙台藩主伊達政宗が造ったお城。今はもうお城はなくなっているけれど、伊達政宗公騎馬像が立っていて、仙台市を一望できるよ。伊達政宗は子どものころに天然痘にかかり、右目を失明してしまったけれど、それを克服して戦国大名として活躍。黒いかぶとに三日月の前立てがかっこいい!

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戦国武将物語 伊達政宗 奥羽の王、独眼竜

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発売日:2018/10/11

価格:定価:本体680円(税別)

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