“ピンク大好き”な子どもに戸惑い…育児とジェンダーの悩み「みんなちがって、みんなどうでもいい」と保育の専門家が語るワケ

天野諭さんに聞くジェンダーと子育て【後編】 (2/3) 1ページ目に戻る

「らしさ」と違う子ども 親はどう向き合う?

子育てをしていると、「思っていたわが子像」と違う姿に戸惑う瞬間があります。

男の子なら活発に、女の子ならおしとやかに──。親は無意識に期待を抱きがちですが、子どもは必ずしもそのとおりには育ちません。

「例えば、いわゆる“男の子らしくない子”って、人に優しい、穏やか、おっとりしている……といった良さがありますよね。そこに性別がつくから“男の子なのに”となってしまう」

「“らしさ”と違うと感じたら、まずジェンダーを切り離して“その子らしさ”を見てあげてほしい」(天野さん)

子どものジェンダーの問題でよく話題になるのは、男の子であってもスカートをはくなど、性別のイメージを越えるような表現に対する違和感や危機感です。そんなとき親は、周囲の目を気にし、子どもが傷つくのではないかと心配になります。こうした問題については、どう考えればよいのでしょうか。

「まずは受け止めることが大事だと思います。そもそも“表現の自由”は、大人と同じように子どもにも認められる権利です。理念の上でも何の問題もなく、それは子ども自身の意見表明でもあります。スカートを履いたくらいで誰かに迷惑をかけるわけでもなく、本来は自由であるはずです。親として心配な気持ちもあるでしょうが、少なくとも味方でいることが、親にできる一番大切なことだと思います」(天野さん)

子どもが感じている「いまの気持ち」を尊重することが大切だと天野さんは語ります。好みや自己認識は成長の中で変わることもありますが、だからといって大人がそれを正そうとするのも、また子どもを操作することになりかねません。

「子どもの選択が社会一般の規範から外れていても、まずは尊重することが大切です。むしろ、私たち大人の考え方のほうが、子どもたちよりも凝り固まっている可能性もあります」(天野さん)

『◯◯くんは男の子なのにピンクのランドセルで変だよ』と言われたら

親はどう答えるべき?
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