大人の要求水準は高すぎ! 幼児期の発達障害グレーゾーンの子どものハードルを低くするべき理由

#2 「言葉が出るのが遅い」「じっとしていられない」そんな困りごとを抱えたパパママへ

幼児期の困りごと② じっとしていられない場合

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余計な刺激を減らし、動きが多いことを活かす

その場でじっとしているのが苦手だったり、落ち着きがなくすぐにどこかへ行こうとしたりするのも、発達のでこぼこのひとつです。動きは抑えずに、活かす方向に持っていくとうまくいくことがあります。

発達のでこぼこのある子は、じっとしているのが苦手だったり、落ち着きがなかったりする場合もあります。『発達障害グレーゾーンの子の育て方がわかる本』より

枠にはまらない行動で周りが困る
じっとしているのが苦手なうえ、行動にブレーキをかける能力の発達が遅れていて、突発的な行動へと展開しやすいといえます。多くの場合、親や先生など周りが困ります。

感情的に叱っても行動は改善されない
子どもの行動を𠮟って止めても、おさまるのは一時のことです。𠮟責を繰り返すと本人にとってストレスとなり、ますます行動が激しくなることがあります。

「動きが多い」というでこぼこは、ADHD傾向のある子に見られやすい特徴のひとつです。子どもが成長して行動範囲が広がったり、集団生活が始まったりすると、てきめんに目立つようになります。

動きが多い子に対しては、まず余計な刺激を減らすこと。そして動きを抑え込むのではなく、活かす方法を探すのがよいでしょう。トランポリンやなわとびなどの体を動かす遊びを取り入れたり、体操やサッカーなど運動系の習いごとを試してみたりすることも衝動を発散するのに有効かもしれません。

また、動いてはいけない場面では、「あと10分くらいだから、動画を見て待とうか」などと、注意をそらす作戦も効果があることがあります。

落ち着きのない子には、余計な刺激を減らし、活発な特性を活かす方法を探しましょう。『発達障害グレーゾーンの子の育て方がわかる本』より

今回は、おもに幼児期に起こりがちな困りごとを取りあげました。次回は、やることが増え、壁にぶつかりやすい時期“学童期”での困りごとにフォーカスします。

取材・文/佐々木奈々子

■今回ご紹介の書籍はこちら
『発達障害グレーゾーンの子の育て方がわかる本』
発達障害、グレーゾーンの子たちへの声かけ、ほめ方、環境づくり、就学準備、学習支援など幼児期から学童期までの子どもとの関わり方や工夫の仕方を紹介、困りごとに向き合うヒントが満載の一冊です。

『発達障害グレーゾーンの子の育て方がわかる本』  横須賀市療育相談センター所長・広瀬宏之/監修
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