担任との面談が「発達障害」診断への契機に 発達支援センター受診へ 〔『リエゾン』三木先生解説付き〕

「5歳娘の凸凹発見・成長実録記」#4 娘5歳3ヵ月ころの様子

発達支援センターの受診を決意

保育園の担任の先生からの話で、娘が家族以外から見ても発達に問題があると見えることがはっきりとわかりました。そして、このままでは、娘が小学校の集団生活に適応するのは難しいだろうということも。

そこで担任の先生から「発達支援センターの受診を希望されますか?」との案内がありました。

私の住む自治体には、発達障害が疑われる未就学児が受診するための「発達支援センター」という施設があります。ここは、保健師さんや療育機関、保育園などからの紹介を受けた場合にのみ利用できます。

【三木崇弘先生】
発達支援センターを一般的に説明しますと、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを通所で行う機関です。通所の必要があるかどうか、判断自体が難しいと思いますので、気になるようでしたらまずは一度相談してみましょう。

通所が必要ならもちろん早めに通所を開始したほうがいいですし、必要ないなら安心して過ごしてもらえると思います。

存在は知っていましたが、これまで療育先からも保育園からも、発達支援センターの受診について勧められたことはなく、「受診するほどではないのかな?」と思う気持ちと、「受診を希望したほうがいいのかな?」とためらう気持ちがずっと私の中にありました。

もし、診断された場合、早めにいろいろ対処したほうがいいとママは意気込みますが。  イラスト/オヨネ

もし「発達障害」と診断されれば、受給者証の発行や就学支援が受けられるのですが、どこかで「発達障害ではないだろう」と思っている自分がいたのです。いろいろな批判や考え方はあるかと思いますが、当時の私はずっとこの考えが捨てられずにいました。

しかし、先生から保育園での様子を聞き、「発達障害なら早めに対処しよう」という気持ちに切り替わり、発達支援センターの受診希望を先生に伝えました。

担任の先生が、当時、真剣に娘の将来を考えて、この面談を設けてくれたことは、今でも感謝しかありません。この面談が、娘と私のターニングポイントとなりました。

凸凹成長実録記は全6回。
1回目を読む。
2回目を読む。
3回目を読む。
5回目を読む。
6回目を読む。

『リエゾン―こどものこころ診療所―凸凹のためのおとなのこころがまえ』著:三木崇弘(講談社)
31 件