「境界知能」とされる人々は、日本の人口の約14%程度いると考えられています。7人に1人程度の割合です。
境界知能の人は、軽度知的障害の人と同じような困難を抱えているにもかかわらず、あらゆる公的支援からこぼれ落ちてしまっていることが問題として、いま注目されています。
例えば、知的障害や発達障害などの診断名がつかない「境界知能(知的ボーダー)」の子どもたちは、特別支援学校や特別支援学級などに進学することはできません。
しかし、通常クラスでの勉強や活動についていくことができず、自己肯定感が下がり、不登校や心身の不調など、さまざまな問題を抱えてしまう可能性があります。
一方で、就学期はトラブルなく過ごせていても、社会に出ると困難に遭遇するケースもあると、早くからこの問題に着目してきた小児精神科医の古荘純一先生(青山学院大学教授)は指摘します。
学校では問題なく過ごせていても、就職活動では、エントリーシートや面接試験など臨機応変な行動や応用力が求められるため、うまく対応できなかったり、金銭の管理や行動の予測が苦手という特性から、日常生活に困難を抱えるケースもあります。
このように、境界知能の人々は就学期から青年期まで、さまざまな困りごとがあるにもかかわらず、適切な支援を受けられないことが、問題となっているのです。
古荘純一先生にお聞きした、「境界知能」の基礎知識と具体的な事例をもとにした解説は、webサイト「コクリコ」にて全3回で読むことができます。
【古荘純一先生に聞く「境界知能」の解説は全3回。第1回では、「境界知能の基礎知識」について、第2回では「境界知能の子ども・家庭が抱える課題」について、最後の第3回では「青年期以降の境界知能とその困難」について解説しています】
境界知能について詳しく知る本





















































































古荘 純一
青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。昭和医科大学精神科・小児科客員教授、医学博士。1984年昭和大学(現・昭和医科大学)医学部卒業、1988年同大学院修了。同大学小児科学教室講師などを経て現職。小児精神医学、小児神経学、てんかん学などが専門。発達障害、トラウマケア、自己肯定感などの研究を続けながら、教職者・保育士などへの講演も行う。小児の精神医学から心理、支援まで幅広い見識をもつ。 著書に『境界知能の人たち』(講談社新書)、『DCD 発達性協調運動障害――不器用過ぎる子どもを支えるヒント』(講談社)、『自己肯定感で子どもが伸びる――12歳までの心と脳の育て方』(ダイヤモンド社)、『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか――児童精神科医の現場報告』(光文社新書)、『境界知能――教室からも福祉からも見落とされる知的ボーダーの人たち』(合同出版)など多数。
青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。昭和医科大学精神科・小児科客員教授、医学博士。1984年昭和大学(現・昭和医科大学)医学部卒業、1988年同大学院修了。同大学小児科学教室講師などを経て現職。小児精神医学、小児神経学、てんかん学などが専門。発達障害、トラウマケア、自己肯定感などの研究を続けながら、教職者・保育士などへの講演も行う。小児の精神医学から心理、支援まで幅広い見識をもつ。 著書に『境界知能の人たち』(講談社新書)、『DCD 発達性協調運動障害――不器用過ぎる子どもを支えるヒント』(講談社)、『自己肯定感で子どもが伸びる――12歳までの心と脳の育て方』(ダイヤモンド社)、『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか――児童精神科医の現場報告』(光文社新書)、『境界知能――教室からも福祉からも見落とされる知的ボーダーの人たち』(合同出版)など多数。