少ない食材でパパッと! 人気料理研究家が「おやつのお悩み」を解決

人気料理研究家・近藤幸子さん「子どもを育むおやつの魔法」#1

子どもが小さいうちは好みに寄り添って

――「子どもがおやつばかり食べて、野菜を食べない」というママの悩みをよく聞きます。近藤さんの場合は、いかがでした?

近藤さん「子どもが苦手なものをガマンして食べるって、難しいことですよね。未就学の子どもに『体にいいから食べてね』は、なかなか通じません。

長女は偏食でしたけど、年齢が上がるにつれてだんだん食べられるようになりましたし、無理に嫌いなものを食べさせることはないのかなと思います。

ただ、食卓に出すことはあきらめない。例えば『ピーマンは苦手だから出さないでおこう』とすると、その子の食経験として、<ピーマンは食べないもの>になってしまいます。それは、ちょっと寂しいかなと。

子どもの好き嫌いに関係なく料理に入れて、親が『食べてみる?』と誘う機会はあったほうがいいと思います。

苦手な野菜でも、ちょっと焼いたり、切り方を変えたりするだけで、意外と食べることがあります。いつも同じ調理法ではなく、ときどき変えると<クタクタな食感が嫌いだったんだ><パリパリだったら食べるんだ>と、子どもの苦手なポイントに気付くことも。

大変ですが、子どもの様子を観察しながら、トライアンドエラーを続けるしかないのでしょうね」

定番のおやつ・ホットケーキは、クマの顔型に焼いて愛らしく。目、鼻、口の生地を先に焼いて、焼き色が付いたら、時間差で顔と耳の生地を流し入れるそうです。 写真提供:近藤幸子

――すりおろした野菜をパウンドケーキやクッキーに混ぜる方法もありますよね。

近藤さん「すりおろしたほうが野菜の臭みが抜けて食べやすくなるので、野菜の栄養をとらせたいとき、やってみる価値はあります。でも、私はできるなら、野菜の味そのものを好きになってほしい。だましだまし食べさせても、結局その野菜を好きになるわけではないですから。

子どもがある程度大きくなるまでは、その子の好みに寄り添っていいと思います。悩んでばかりだと、親も子も、食事やおやつの時間が憂鬱になっちゃいますよね。

食べることをちゃんと楽しめるって、人生において、とても大事だと思うんです。どんなにつらいことがあっても、食べることが好きなら乗り越えられるし、一生楽しく生きていける。私にとっておやつのひと時は、そう子どもたちに伝える時間なのかなと思います」

「電子レンジ専用 十勝ポップコーン~黄金のとうもろこし畑から~」は、近藤さんとお子さんたちのお気に入り。「ストックできるおやつは、忙しいときの“お守り”になります」(近藤さん)。  写真提供:近藤幸子

第2回は、2021年9月11日公開です(公開日までリンク無効)。
近藤さん流、おやつをより楽しくするアイデアを伺います。

取材・文/星野早百合

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こんどう さちこ

近藤 幸子

料理研究家・管理栄養士

料理研究家、管理栄養士。料理教室『おいしい週末』主宰。宮城県・仙台市の料理学校でアシスタントと講師を務めた後、独立。2004年に東京へ...