「まごわやさしい」魔法のレシピ 臭くない!簡単!食べやすい!魚料理

カンタン・高栄養・完食!#5【魚の「さ」】「美味しさを引き出した魚料理3品」

料理家:越野 美樹

小さいうちから魚に親しむのがおすすめ

娘が考案した白身魚とマグロのカツ。つなぎの山芋がふんわり感を出して、やみつきになる味。  撮影:越野美樹

お魚が苦手な理由は、素材の選び方や下処理、味付けだけでないこともあります。    

お魚に親しむには、「食育」も大切です。    

近くの川や海に釣りに行って釣りをし、その場で下処理をしてバーベキューするなど、レジャーで魚に親しむこともおすすめです。    

男の子は特に、だんだん大きくなると釣りが好きな子も多くなり、自分で釣った魚をさばいてプロ顔負けの料理をする、料理男子もいます。    

小さいころから素材や料理に親しむようにすると、大きくなったときにお母さんが楽になります!    

我が家の娘の場合は、小学校の校外学習で水族館に行ったとき、魚を一つ選んで研究するという宿題が出ました。

そのときはイカを選び、イカが大好物の私の母がさばき方を教えて、娘が自分でお料理してから、イカの下処理はお手のものになりました。    

生物学の授業で「機会があったら魚をさばいて干物を作ってみて」と先生に言われたときには、お魚屋さんに頼んで内臓を取らない鰺を分けてもらいました。    

三枚下ろしにして塩漬けにし、物干しざおに干したら猫に狙われ、慌ててお風呂場に移して……。

必死で守ったできたての干物は、市販の干物とは比べ物にならない美味しさでした。

子どもと一緒に、自分で魚をさばいてお料理する体験が一度でもできれば、お魚料理に親しみが持てますよ。

魚のさばきかたがわからない場合、親子でお魚のお料理教室に行くのも楽しい体験です。

または、親が動画などで学んで子どもに教えてもいいでしょう。

見た目でも食欲をそそる「鮭とじゃがいものカレーマヨ焼き」

彩りもきれいで、子どもが手を出したくなる見た目にすることも大切です。  写真:越野美樹

鮭とゆでたじゃがいも、ブロッコリーを調味料といっしょに耐熱皿に入れたら、オーブンにお任せで手軽に作れます。

【材料】2人分
鮭 2切れ
じゃがいも 1個
ブロッコリー
塩 ひとつまみ
菜種油 小さじ1
マヨネーズ 大さじ3
カレー粉 小さじ1

【お手伝いポイント】
調味液を混ぜて、耐熱皿に入れるのを手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1.じゃがいもは12等分にする。小鍋に入れて100mlの水(分量外)を入れて中火にかける。沸騰したらフタをして弱火にし、10分火にかける。柔らかくなったら蓋を開けて中火にし、水気を飛ばす。

2.ブロッコリーは包丁で小房に分ける。鍋に湯を沸騰させて塩を入れ、ブロッコリーを加えて2〜3分ゆでる。

3.耐熱皿に菜種油を入れ、キッチンペーパーなどでまんべんなく塗る。

4.鮭は6等分に切る。

5.ボウルにマヨネーズとカレー粉を入れてよく混ぜる。

6.3に1、2、4を入れて5をかける。180℃のオーブンで15分ほど鮭に火が通るまで焼く。

オーブンがない場合は、トースターを使うか、フライパンにオイルを入れて蒸し焼きにしても美味しくいただけます。

パンに挟んでもOK!「鰺の香草チーズパン粉焼き」

ニンニクやチーズ、パセリなどを加えることで青魚が食べやすくなります。  撮影:越野美樹

青魚独特の香りをニンニクと香味野菜で和らげ、パン粉とオイルでボリューム感を出した一品。鰺のほか、秋刀魚、鰯、など、そのとき手に入る魚で!

【材料】2人分
鰺(三枚おろし) 2尾分
塩 ひとつまみ
小麦粉 30g
A小麦粉 30g
A 水 40g
パセリ 3g
パン粉 20g
粉チーズ 大さじ1
オリーブオイル 大さじ3

【お手伝いポイント】
魚に塩をふって水気が出たら拭き取ってもらう、粉やパン粉をまぶす作業を手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1.パセリはみじん切りにする。

2.ボウルに小麦粉を入れる。

3.別のボウルにA(小麦粉、水)を入れる。

4.別のボウルにパセリ、パン粉、粉チーズを入れてよく混ぜる。

5.鰺の表面に2、3、4の順につける。

6.フライパンにオリーブオイルを入れて弱火に熱し、4を並べてふたをする。

7.焼き目がついたら裏返し、こんがりするまで焼く。

パンズに挟んでフィッシュバーガーにしても美味しくいただけます。

魚に親しむ食育で、大人になっても食生活が豊かに

娘が作った「鰺とマグロの餃子」。魚の旨味が凝縮され、さっぱりした味ながらも、なかなかの満足感。  撮影:越野美樹

食育は、生きる上で基本となるもの。    

お魚に親しみ、お魚に触れて、お料理するということを、やったことがあるかないかという違いは、その後の人生に大きく影響されるのではないかと思います。    

お魚嫌いでずっといくのか、お肉も魚もバランスよく食べるのか、栄養という点でも違いはありますが、もっと影響があるのは、お子さんが大人になってからの食生活が豊かになるということです。    

お魚を自分でさばいたことがある、自分で料理したことがある、という経験は自信につながり、自分でお料理したいという気持ちを育むことにもつながります。    

また、外食をするときやお惣菜を買ってくるときにも、お魚のおいしさを知っていれば、選択肢が広がります。    

これを機会に、お魚のおいしさを、お母さんにもぜひ知っていただけるとうれしいです。

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こしの みき

越野 美樹

Miki Koshino
ライター・料理家

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook