「お風呂に入る」でプログラミング的思考を体験!
プログラミング教育は、初期段階ではパソコンを使わずに育むことも可能です。はじめの一歩は、子どもの生活に根付いた行動から導いてあげることが有効だと小林先生はいいます。
「【お風呂に入る】という行動をプログラミング的思考で、子どもと一緒に考えてみると面白いですよ。お風呂に入る動作を付箋などに書き出して、順番に並べてみるのです。
これを大学生で試してみたところ、服を脱がないで入ったり、シャンプーを洗い流してないのに上がってきたりと予想外のことが起こりました。
子どもたちはお風呂に入るという動作だけで、【順次処理】や【条件分岐】を体験できるはずです」(小林先生)
【お風呂に入る】をプログラミング的思考で考えてみよう!
お風呂に入るにはどんなことを、どんな順番ですればよいでしょうか?
カードや付箋に書き出して順番に並べてみましょう。スタートは「お風呂にお湯をはる」こととします。
(1) お風呂にお湯をはる
(2) ?
(3) ?
……動作はいくつでもOK。「パジャマを着る」をゴールにするなど、設定を。
「動作の書き出しや順番を考えるのを親子それぞれでやって、自分の作った処理を相手をロボットに見立てて指示してみるのも面白いでしょう。やってみると動作が足りなかったり、まったく意図しない行動を相手がとったりして、笑いの絶えない時間になるはずです」(小林先生)
プログラミング的思考で考えると、お風呂に入るというだけでいくつもの動作があり、それを一つずつ適切な順番で処理しないと意図したようにお風呂に入れないことが子どもにもわかってきます。
そして相手をロボットに見立てることで、動作の細分化と順次処理の大切さも伝わります。身近な行動から、子どもたちは人間の処理能力の凄さも見出しつつ、コンピューターの特性にも気づいていくことでしょう。