子どもも親も夢中! ドラマ『ガリレオ』の監修者が「理科実験」の面白さを伝授

おうちでできる簡単な理科の実験 楽しく理科の力をつける方法 #2

親子で一緒に考えるのも楽しいプリンの実験

実験には、よく考えてみると大人にも答えがわからないものがあります。子どもと一緒に「なぜ?」を解明してみるのもおもしろいものです。

ハリにささらないプリンのナゾ

■準備するもの
(1)つまようじ1束(850本)
(2)プリン(底に穴を開けて取り出すタイプ)1個
(3)輪ゴム

■やりかた
(1)フタを開けたプリンにつまようじをさし、簡単にささるか、確認する。

(2)つまようじを1束、輪ゴムでしっかりまとめる。

(3)つまようじの先を上にして置き、プリンをソッと落とす。

■たんきゅう
・どうしてつまようじ1本だとプリンにささるのに、まとまるとささらないのか、調べてみよう!
・やわらかいとうふを使ったら、どうなるだろう?
・そのほか、「ふしぎだな?」「なぜだろう?」と思ったことを調べてみよう!

「探究」は必ずしも答えが出なくてもいい

「大人は何か疑問があってそれを調べた場合、答えが出ないとダメだと思っていますが、答えは必ずしもわからなくてもかまいません。

探究の最も重要なことは、疑問を持つことです。僕は子どものうちにたくさん疑問を持って大人になったほうが、視野の広い人間になると考えています。

子どもは疑問を持つのが得意ですから、子どもが『どうしてだろう?』と思っていたら親御さんは少しのサポートをしてみてください。その積み重ねが理科の力になっていくはずです」(滝川先生)


次回は子どもだけでなく、大人も発見や学びを得られる、滝川先生おすすめの科学館を紹介します。休日や長期休暇中に訪れてみると、宿題を解くヒントや自由研究のアイデアが見つかるかもしれません。

─◆─◆─◆─◆─◆─◆

滝川 洋二(たきかわ ようじ)
教育学博士。NPO法人ガリレオ工房理事長。NPO法人理科カリキュラムを考える会理事長。東京大学非常勤講師。元東海大学教育開発研究所所長。元東京大学特任教授。元国際基督教大学高等学校教諭。ケンブリッジ大学にて理科教育研究を行った経験も持つ。「科学の楽しさをすべての人に」伝えるためにさまざまな取り組みと理科教育の改善に尽力しており、その功績が讃えられて2005年文部科学大臣表彰科学技術賞受賞。テレビドラマ『ガリレオ』や映画ガリレオ『沈黙のパレード』の実験の監修者でもある。

【主な共著や監修書】
「どうすれば『理科』を救えるのか──イギリス父子留学で気がついたこと」(亜紀書房)
「発展コラム式 中学理科の教科書 改訂版 物理・化学編 」「同 生物・地球・宇宙編」(講談社 ブルーバックス)
「小学館の図鑑NEO 科学の実験~あそび・工作・手品~」(小学館) など多数


取材・文/梶原知恵

37 件
かじわら ちえ

梶原 知恵

KAJIWARA CHIE
企画・編集・ライター

大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。

大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。