どんな英語教育をすればいい? 年齢別「成功する英語学習の順序」を公開!

英語は学習スタート年齢によって学ぶ内容が違う! 世界で活躍できる英語力の育て方 #3

バイリンガルスクールTLC for Kids代表:船津 徹

超簡単! フォネミック・アウェアネスのやり方

幼児期から英語学習をスタートする場合、ステップ0である「フォネミック・アウェアネス」から始めます。

これは、英語を聞き分ける耳を鍛えることであり、英語特有の音感やリズム感を身につける学習です。具体的にどのようなことを行うのでしょうか。

フォネミック・アウェアネス① 英語の歌のかけ流し

英語習得の近道は「英語を正しく読む力(リーディング力)」を身につけることです。この力を育む最初の一歩となるのが、英語の音感やリズム感を身につけるフォネミック・アウェアネスです。

英語圏の子どもたちは、周りの人が話す言葉のほかにマザーグース(Mother Goose)やナーサリーライム(Nursery Rhymes)と呼ばれる「わらべ唄」を通して、英語のリズムを身につけていきます。

そのため、日本人の家庭でフォネミック・アウェアネスを行う方法も同様です。マザーグースやナーサリーライムなどの英語のわらべ唄を、家庭でかけ流しすればいいのです。

ただし、かけ流すときは次のことに注意しましょう。

フォネミック・アウェアネスの注意点

① ボリュームは小さく、BGMとして流す。動画の場合は画面を見せる必要はなし
② 同じ歌を何度も繰り返し子どもの耳に入れる
③ 1日1時間~2時間が目安

日本人は真面目なので、「聞きなさい!」「静かにしなさい!」といって、子どもに歌を聞かせようとするのですが、そんなことは決してしないでください。

子どもが遊んでいる背後で、ごく自然に英語の歌が流れているのが理想です。それはちょうど、親御さんが仕事や料理をしているうしろで、テレビやラジオ、音楽がかかっているのと同じやり方です。

「ちゃんと英語を聞かせなくて平気なの?」と思う方もいるのですが、子どもの脳は身の回りの情報を吸収するようにできています。ですから、意識を向けていなくても英語の音やリズムをインプットしているので大丈夫です。

また、フォネミック・アウェアネスはさり気なく行うことが重要なので、かけ流ししつつ、親子で会話をしても問題ありません。むしろ楽しさの中で、なんとなく英語に触れることが大切です。

さり気なく英語の歌を子どもの耳に入れてあげることが、フォネミック・アウェアネスのポイントです。 写真:アフロ

かけ流しに適した曲例

ネットやYouTubeで“Mother Goose”“Nursery Rhymes”“Children’s Song”と検索するとたくさんの作品を見つけることができます。

歌は1曲が短いので、10曲以上(30分~1時間程度)のプレイリストにし、最低1週間は同じプレイリストを繰り返しかけ流してください。動画は画面を見せる必要はありません。

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