
小学生の防災リュックの収納場所は?
「小学生は幼児よりも大人と同じ食べ物を食べられるので、防災備蓄は大人用と一緒に準備しましょう。
防災リュックの収納に関して、小学校低学年の場合は、親のリュックと一緒に収納するのがおすすめです。低学年の子どもは、自分だけで判断する力はまだ十分ではなく、親と一緒に行動することが多いからです。
高学年になると、自分で考え判断する力がついてきます。そのため、防災リュックは親のリュックと一緒に収納しなくても大丈夫。収納場所を決めるときには、『どこにあったら、災害時に自分で持ち出せる?』など、子どもと一緒に話し合うといいでしょう。
ただし、子どもが自分で持ち出せるという確信を持てない場合は、親の防災リュックと一緒に収納するようにしてください。
また、防災リュックは低学年・高学年にかかわらず、子どもと一緒に作るのがおすすめです。備えの意識を高めることができますし、災害時に必要な物を子ども自身から聞き出すこともできます」(長柴さん)
〈小学生:用意しておきたい防災グッズ〉
・ノートやペン、縄跳びなど
・好きなお菓子やジュース
・防災ポーチ
・家族との連絡手段を書いたメモ(親御さんの携帯番号、会社の電話番号、祖父母の連絡先、避難場所、災害用伝言ダイヤル「171」等)
・高学年の女の子:生理用品、使い捨て下着

日頃から家庭内防災訓練を行おう
防災対策は親だけが進めてしまいがちですが、いざというときに備え、子どもと普段から防災について話し合うことが大切、と長柴さんは話します。
「子どもが言葉を理解できる2歳ごろから、『地震が起きたら安全スペースに移動しようね』『避難するときは防災リュックを持って玄関から出ようね』などを、わかりやすい言葉で伝えましょう。
また、家庭内で自宅待機を想定した防災訓練を日常的に行うことも重要です。訓練を通じて、『今の置き場所ではすぐにランタンが点けられない』『水が取り出しにくい』などの問題点が見つかることもあります。
さらに、繰り返し訓練をすることで、実際の災害時にも子どもが適切に行動できるようになる確率が高まります」(長柴さん)
防災グッズは「備えるだけ」で終わらず、すぐに取り出せる場所に適切に収納してこそ、いざというときに力を発揮します。家族構成や住まいの環境に合わせて置き場所を見直し、定期的に点検や訓練を行いましょう。命を守る備えを、ぜひ今から始めてみてください。
取材・文/阿部雅美
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◆長柴 美恵(ながしば みえ)
一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会 代表理事。
2006年より「収納ドクター」としての活動をスタート。東日本大震災をきっかけに、東北応援チームを結成し、仮説住宅での収納イベントや収納作業に取り組む。2016年、「防災備蓄が当たり前の日本」を目指し、一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立。一般家庭や企業での防災備蓄のコンサルティングを行う傍ら、防災備蓄収納プランナーの育成を行う。
一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会:https://bichiku-shunou.or.jp/
【命を守る防災グッズ収納】の連載は、全2回。
第1回を読む。

阿部 雅美
タイ・バンコクの日本人向け情報誌・WEBメディア、東京の編集プロダクションを経て、フリーランスの編集・ライターに。そのなかで保育雑誌や書籍、企業誌、食メディアなど様々な媒体を経験。 現在は、育児・教育や占い、グルメなどさまざまなジャンルの記事を編集・執筆している。
タイ・バンコクの日本人向け情報誌・WEBメディア、東京の編集プロダクションを経て、フリーランスの編集・ライターに。そのなかで保育雑誌や書籍、企業誌、食メディアなど様々な媒体を経験。 現在は、育児・教育や占い、グルメなどさまざまなジャンルの記事を編集・執筆している。
長柴 美恵
2006年より「収納ドクター」としての活動をスタート。東日本大震災をきっかけに、東北応援チームを結成し、仮説住宅での収納イベントや収納作業に取り組む。2016年、「防災備蓄が当たり前の日本」を目指し、一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立。一般家庭や企業での防災備蓄のコンサルティングを行う傍ら、防災備蓄収納プランナーの育成を行う。 一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会:https://bichiku-shunou.or.jp/
2006年より「収納ドクター」としての活動をスタート。東日本大震災をきっかけに、東北応援チームを結成し、仮説住宅での収納イベントや収納作業に取り組む。2016年、「防災備蓄が当たり前の日本」を目指し、一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立。一般家庭や企業での防災備蓄のコンサルティングを行う傍ら、防災備蓄収納プランナーの育成を行う。 一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会:https://bichiku-shunou.or.jp/