自分を責めるママへ 自分自身を思いやる「セルフコンパッション」を知ろう

認定応用ポジティブ心理学プラクティショナー・松村亜里さんインタビュー 第2回 セルフコンパッションでどんな自分も受け入れられるようになる

認定ポジティブ心理学プラクティショナー:松村 亜里

ママがセルフコンパッションを大切にすると、子どもにも効果がある

ママ自身、セルフコンパッションができていると、実際子どもたちも嬉しいんですよ。ママが幸せだと子どもはやりたいことに集中できて、自分の人生が生きられます。それと、ママが実践することでママの背中を見て、子どもたちもセルフコンパッションを学んでいく、という効果もあります。

例えば、子どもがおともだちの仲間に入れてもらえなくて泣いていたとしたら、「入れてもらえなくて悲しいね」と、その気持ちに共感した上で、「そういうこともあるよね」と人間としての共通性の話をして、「じゃあ、あなたが今幸せになるためには何をしたらいいかな?」という話をしてあげましょう。親はずっと子どものそばにいられるわけではないし、子どもがセルフコンパッションをして、自分自身をいたわるようになる。それは親から子への大きなギフトだと私は思います。

自分を思いやる行動を真似してみることからはじめよう

でも今日から自分に思いやりの気持ちを持とう! というのは難しいですよね。なので、まずは自分を大切にする人の“行動”を真似してみましょう。
もしくは「大切な人がピンチのときに、自分なら何をしてあげられるかな」と考えて、同じことを自分にしてあげるのもいいと思います。行動してみることで心は後からついてきますから、まずはやってみることを心がけてください。

それともうひとつ知ってもらいたいのは、“幸せは伝播する”ということ。ある特定の人の親子とか親戚のつながりを30年間追跡した研究があるのですが、幸せだと感じている人の周りの人たちは少しずつ幸せになっていくことが分かったんです。「類は友を呼ぶ」みたいに集まるのではなく、幸せな人のまわりがどんどん変化していく。あなたの幸せは、あなたの隣の隣の隣の人まで影響することがわかっています。ママが幸せなら子どもも幸せになり、パパもまわりの人たちもみんなが幸せになっていくんですよ。

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セルフコンパッションでママ自身が幸せになれれば、子どもにも周囲の人にも幸せが伝播していき、結果としてみんなが幸せになる。思いもつかないことでした。第3回は、これからの時代の変化にも対応できる、幸せな子育て法について、引き続き松村先生にお聞きします。

取材・文 山田祥子

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まつむら あり

松村 亜里

認定ポジティブ心理学プラクティショナー

ニューヨークライフバランス研究所代表。コロンビア大学大学院修士課程(臨床心理学)、秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナー。母子家庭で育ち、中卒で大検を取りニューヨークへ留学。アメリカと日本の大学で10年勤めた後再び家族の都合でニューヨークへ。幸せに生きることを科学的に研究する、ウェルビーイングとポジティブ心理学を広めている。ポジティブ心理学を人生に活かす『Ari's Academia』オンラインサロン、幸せな社会を作りたい専門家のための「Ari's Aademia for Professionals」を中心に活動中。 【主な著書】 『世界に通用する子供の育て方』/『お母さんの自己肯定感を高める本』/『子供の自己効力感を育む本』/すべてWAVE出版

ニューヨークライフバランス研究所代表。コロンビア大学大学院修士課程(臨床心理学)、秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナー。母子家庭で育ち、中卒で大検を取りニューヨークへ留学。アメリカと日本の大学で10年勤めた後再び家族の都合でニューヨークへ。幸せに生きることを科学的に研究する、ウェルビーイングとポジティブ心理学を広めている。ポジティブ心理学を人生に活かす『Ari's Academia』オンラインサロン、幸せな社会を作りたい専門家のための「Ari's Aademia for Professionals」を中心に活動中。 【主な著書】 『世界に通用する子供の育て方』/『お母さんの自己肯定感を高める本』/『子供の自己効力感を育む本』/すべてWAVE出版