「子どもの入院 親の付き添いで「食事がない」「眠れない」 実体験に基づく過酷実態とは
キープ・ママ・スマイリング代表・光原ゆき氏に聞く「子どもの入院付き添いの実態」 #1 ~子どもの入院付き添いの実態~
2024.12.16
認定NPO法人キープ・ママ・スマイリング理事長:光原 ゆき
ある日、突然起こる子どもの入院。小さな子どもが病気やケガで入院するだけで、ママやパパの不安や心配は計り知れません。
ところが、子どもが入院したときの苦労はそれだけではありません。多くの場合、子どもの入院は親の付き添いが求められます。そして、その環境は非常に過酷なものです。
今回は、自身も2人の子どもの出産と同時に病児のママとなった、認定NPO法人キープ・ママ・スマイリングの理事長・光原ゆきさんに、子どもの入院付き添いの実態について、実体験をもとに語っていただきました。
光原ゆき
認定NPO法人キープ・ママ・スマイリング理事長。1996年一橋大学卒業後、株式会社リクルートへ入社。先天性疾患を持つ娘を出産後、育児休暇中に亡くした経験から、2014年11月に現団体の設立、理事長に就任。病児と家族の応援の輪を広げるため、企業や学校、イベントなどで講演も多数行っている。
目次
(全3回の1回目。2回目、3回目を読む。※公開時からリンク有効)
生後すぐ「今日からお母さんも泊まってください」
私自身、2人の子どもを出産しましたが、2人とも先天性の疾患を持って生まれてきました。2009年に長女を出産したときは、生まれたその日に「すぐに手術をしないと命が危ない」と言われ、生まれた日の夜中に救急車で大学病院に搬送されました。
そして生後5日目に大きな手術を受け、その後なんとかICUから個室に移ることができました。しかし、個室に移ったその日から「今日からはお母さんも一緒に泊まってください」と言われて、私の入院付き添い生活がスタートしたのです。