コクリコラボでは今回「出産直後のママ」について、5回にわたってさまざまな視点から特集します。第1回の今回は「産後の母子同室と母子別室」について調査。次回以降は「完全母乳、混合、ミルク」「産後ママの心身の不調」「産後傷ついた言葉」「内祝い」についてママのリアルな声をご紹介していきます。すでに出産されたママも、これから出産されるプレママも、そしてパパたちも、ぜひお読みください。
【出産直後のママ】
第2回、第3回、第4回、第5回を読む(公開日までリンク無効)
コクリコラボアンケート
「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に 2024年6月5日~6月18日インターネット上で実施。有効回答数は109件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります(明らかな誤字等は修正のうえ記載)。
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。
出産直後は「母子同室」が「別室」よりも多く約7割
まずは病院やクリニック、助産院など、ママが出産直後に置かれる環境について聞きました。その結果「母子同室」と回答したママは、1人目で44.4%、2人目で41.4%、3人目で37.5%となり、「どちらかといえば母子同室」と合わせると、1人目で68.5%、2人目で71.4%、3人目で68.8%とほぼ7割という結果でした。
一方「母子別室」と回答した割合は、1人目で11.1%、2人目で12.9%、3人目で6.3%となり、「母子同室」が多数派であることがわかりました。ただ4人目ともなると母数は少ないものの、「どちらかといえば母子別室」が「どちらかといえば母子同室」を上回っており、出産経験を重ねると別室を選ぶ傾向があるようです。
ママに聞いた! 母子同室vs.母子別室 どっちがいいの?
産後のママにとって、赤ちゃんと同じ部屋で過ごす母子同室なのか、赤ちゃんは新生児室で過ごす母子別室なのか、は大きな問題です。それぞれ体験したママに、メリットやデメリットを聞いてみました。
◆母子同室のメリット
まずは母子同室のメリットからご紹介します。
・横を向いたら生まれたての我が子がいて、最高に幸せを感じました。
母子同室の特徴はなんといっても赤ちゃんとの物理的距離が近いこと。「かわいい我が子をいつでも眺められる、抱っこできる」などのメリットを挙げてくれたママが多数いました。
・赤ちゃんが近くにいる安心感がある。
・子どもの様子がすぐに見られる。
自分の目ですぐ赤ちゃんの様子を確認できるので、安心できるという意見もあります。
・産後の大変な状況でも必ず自分が赤ちゃんのお世話をしなければならないので、退院後の生活とのギャップがなく過ごせた。
入院中に母子同室で過ごすことで、退院後のお世話や育児のイメージがついたという意見です。「わからないことがあれば助産師さんや看護師さんに聞くことができてよかった」というママもいました。
・母乳育児を軌道に乗せられた。
母子同室だと新生児期の頻回授乳への対応がしやすいという声もありました。
◆母子同室のデメリット
続いては母子同室のデメリットです。
・産後で疲れてても授乳やお世話があるので体力的にキツい。
・睡眠時間が確保できないこと。
赤ちゃんのお世話を基本的にはすべてママがやらなければならないため「眠れない」ことのつらさを挙げたママが多数いました。
・いつ泣くか分からないヒヤヒヤで安心して過ごせないこと。
・1人目なのでどうやって泣き止ませるのか、などがさっぱり分からなかった。
母子同室は、我が子とはいえ慣れない赤ちゃんをママがひとりで見なければいけない状況。「ヒヤヒヤしていた」「ビクビクしていた」など、産後なのに常に緊張状態が続くママの切実な声が届けられました。
・隣の迷惑じゃないかと不安。
・1人目は不安しかなく、こんな泣いてるけど平気? って思っても気軽にナースコールもできず不安だった。
大部屋の場合、隣のベッドのママにも気を遣ってしまいます。「看護師さんや助産師さんに頼るタイミングがわからない」という声もありました。
◆母子別室のメリット
次に母子別室を経験したママにメリットを聞きました。
・ゆっくり休んで体力回復に専念できる。
・睡眠の時間を確保できたこと。
母子同室のデメリットで挙げられた「眠れない」が解消されるのが、別室の大きなメリットです。この点において「別室はメリットしかない」と回答したママが同室ママよりも多かったのが印象的です。出産直後のママにとって睡眠がいかに重要かがわかります。
・プロの助産師さんに赤ちゃんを見てもらえる安心感。
母子同室のメリットでは「子どもの様子がすぐ見られる」とありましたが、別室のメリットでは「プロに見てもらえている」ことに対する安心感が挙げられていました。
◆母子別室のデメリット
続いて別室のデメリットです。
・授乳のために授乳室まで行かないといけないこと。
夜中にアラームをかけたり、助産師さんや看護師さんに起こされたり、方法はそれぞれでしたが、痛みの残る体で「授乳室に歩いていくのがつらい」という声が多数ありました。
・私はこんなに寛いでいて良いのだろうかと自責の念に駆られたこと。
赤ちゃんをお任せできることをメリットととらえるママがいる一方、そこに罪悪感を覚えるというママの声もありました。ママの性格や精神状態によるかもしれません。
・入院中に赤ちゃんのお世話に慣れることができない。
退院後はほとんどのママが「母子同室」状態になるため、別室だと入院中に赤ちゃんのお世話に慣れないことをデメリットととらえた意見もありました。
ママのつらい気持ちはがまんしないで 自分に合う方法を探そう
今回の記事では、出産直後の「母子同室」と「母子別室」を経験したママのリアルな声をそのままお伝えしました。アンケートを読んでいて印象的だったのは「1人目で母子同室がつらかったから2人目は別室にした」という声です。2人目といわず、1人目の時点でそのつらさをどうにかできていたら……と胸が痛くなってしまいました。
特に初めての出産では「こういうものなのかな」とママがひとりで抱え込んでしまいがちですよね。でも視野を広げてみると、実はいろいろな方法があってどれも正解。勇気が必要ではありますが、どうか助産師さんや看護師さんに相談して、ママそれぞれに合った楽な方法に早く出会ってほしいと願っています。
コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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