「もう1人産みたい」を阻むハードルがこれだ! パパ・ママの「本音」を徹底調査

健康、ワンオペ、老後資金…産むのをためらうさまざまな理由

写真:アフロ
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日本の出生数・出生率は年々減少傾向にあり、少子化が大きな社会問題として取り上げられることが多くなっています。

日本で暮らす夫婦やカップルが、子どもを持つことを阻むハードルは何なのでしょうか。現役パパ・ママたちにアンケート調査を実施し、本音を探ってみました。

コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に2023年3月2日~2023年3月13日インターネット上で実施。有効回答数は75件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

子育て世帯が「もう1人産みたい」を諦める理由は?

アンケート設問「もう1人子どもを産みたかったが、産まなかった・産めなかった理由やネックとなったこと、モヤモヤなどがあればお聞かせください」に対して、特に多かったのが「経済的な理由」という回答です。

・経済的な理由が一番です。また基本的にワンオペなので、自分のキャパ的に難しいと判断してます。

・家族の協力を頼めないのと、ならいごとにお金をかけるつもりだったので、結婚前から1人っ子と決めてました。

・経済的理由(大学進学にかかる塾代なども含めた金額の大きさ)、家の狭さ、姉弟2人だけで家事と仕事が回らないので、もう1人を考えようとも思わなかった。


これらは、経済的な理由と育児のリソース・キャパシティ不足のかけあわせで、もう1人産むことを断念せざるを得なかったママたちの回答です。

・財力の問題と年齢の問題。40過ぎての出産は60歳定年と考えると、成人になる前に仕事がなくなる。収入減は怖い。

・つわりがひどくて妊娠を二度としたくないと思った。子どもはたくさん欲しかったが、経済的にももう1人となると厳しいため。


このように、経済的な理由のほか、健康面での不安から「もう1人」を諦めたというコメントも。

・これから高校、大学に進むことを考えると、本当はもう1人ほしいけど、進路を選択する際に何不自由なく選んでいいよ、といえるのは2人まで。自分の老後資金もあるし、2人でじゅうぶんだなと思いました。

このように、老後資金の不安を理由に挙げたママもいました。

・1人目は切迫早産、産前・産後うつなど環境が良くなかった。産前産後ケアの不足。

・2人目まで悪阻がひどく、妊娠初期から産むまで点滴で栄養をとらないといけなかったため、3人目は諦めようと思っています。同世代の友人が相次いで流産や死産を経験していて、自分だったらメンタルがもたないなと実感したのも後押しになりました。でも完全に割り切れてはいません。


妊娠・出産時の体調不良や辛さ、流産・死産などへの不安が理由というママも。「1人産む」ことの大変さについて、あらためて考えさせられた回答でした。

・経済的理由一択です。夫となら子どもは何人でも欲しいですが、このまま子育て支援がないがしろにされた状態で、これ以上産むことを考えられません。(中略)正直、現在発表されている子育て支援には失望しかありません。

このような、経済的な支援の不足を訴える回答も多く寄せられました。

・親にもやりたいこと(仕事・趣味)がたくさんあり、たくさん産んでも手をかけてあげられないと思うから。

安定したメンタルで子どもと向き合うために、パパ・ママ自身も毎日を楽しく、充実した気持ちで過ごしたいもの。そのための時間確保を考えると「もう1人」に踏み込めないという回答に、趣味が多い筆者はとても共感しました。

・2人目を出産し、1人目とはちがい、寝ない、食べない、抱っこじゃないと泣き止まないと……地獄のような経験をし、体力的にも精神的にも無理だと感じました……。3人以上子育てしているご家庭を尊敬します。

子育ての大変さを経験した結果、これ以上子どもを持つのは厳しいと判断したという回答です。あまり他言はせずとも、「実は私も」というママは多いのではないでしょうか。

「もう1人産みたい」を阻む壁は複数存在し、単純ではない

今回のアンケートは、全体的に熱量の高い回答が多く集まっていたのが印象的でした。

とあるママからは、

・1人目のときに切迫早産で産前・産後うつになるなど環境が良くなかった。産前産後ケアの不足。保育園・学童保育の不足による仕事復帰への難しさ。夫の非理解。ワンオペによる子育ての重責。

こんな回答が寄せられました。個人的にぎゅっと胸が締めつけられるような印象を受けたこのママの回答に、今回の調査結果のエッセンスが凝縮されているように感じます。

「もう1人」を産めない理由は、「◯◯だから」と一言でいいつくせるほど単純ではなく、さまざまな要因が絡みあっていることがうかがえる結果だったといえるのではないでしょうか。

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コクリコラボ

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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