【アフターコロナ】「思い出がない」「マスクが外せない」 幼稚園・保育園&小学校の深刻な影響をママたちが報告
行事がなくて思い出ゼロ、マスクが外せない、消極的な友人関係などママが心配する変化とは
2024.02.21
前回のコクリコラボでは、コロナ禍が園や学校などの子どもたちの集団生活にもたらした「ポジティブな影響」をご紹介しました。今回は反対にアフターコロナの「ネガティブな影響」について調査します。心身の成長が著しい時期の大切な3年間、園や学校における変化や子どもたちへの影響をお伝えします。
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コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に 2023年12月8日~12月22日インターネット上で実施。有効回答数は115件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。
コロナ禍での行事縮小を残念に思うママが多数
まずは子育て中のママに、コロナを経験した結果、園や学校生活における変化でネガティブなものについて聞いてみました。もっとも多かったのは「行事が減ったり、実施方法が変わったりしたこと」でした。行事の実施方法の変化については、前々回のコクリコラボの記事にまとめているので合わせてお読みください。
参考:コクリコラボ記事 【アフターコロナ初年度】学校&幼稚園・保育園の行事のリアルな実態
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/life/labo/a4V61
「友達との交流が減ったり関係性が変わったりした」が2位、「子どもが外で遊ぶ機会が減った」が4位だったことから、アフターコロナと言っても急に価値観や生活スタイルがもとに戻らない現状がうかがえました。
アフターコロナの変化 がらりと変わった園や学校生活とは?
ママ向けアンケートでは、「コロナ禍を経て園や学校にもたらされた『ネガティブな変化』について、エピソードや思いなどを教えてください」と聞いてみました。
◆行事がないまま卒園・卒業した
まずは前章のグラフでも1位となった「行事」に関する回答が多く寄せられました。
・幼稚園3年間の大半を、本来やれるはずだった行事(お泊まり保育・地域との交流会など)が経験できないまま卒園となってしまった。行事の幅広さが魅力で入園したので残念だった。
3年以上の長期に渡って制限のある生活を強いられた子どもたち。幅広い経験をさせたくて入園させたママのがっかりぶりが伝わってきます。
・小学校は減ったことがなかなか元どおりにならずそのままになり今しかできない大切な経験が少なくなっていて残念です。
コロナ禍で縮小されたり簡素化されたりした行事が、アフターコロナ初年度の今年も戻らないままであることにネガティブな印象を持つママもいました。
◆友達との遊び方やコミュニケーションが変わった
前章の2位である「友達との関わり」についても次のような意見が寄せられました。
・友達と外での遊び方がわからない、とよく言っていることがとても残念に感じる。
コロナ禍では、園庭や校庭の遊具が使用禁止になったり、ボールや一輪車を使えなかったりする時期が長く続きました。鬼ごっこでの「タッチ」を禁じる時期もありましたし、「遊び方がわからない」となるのは当然かもしれません。
・小学校入学時期がコロナ禍だった長女は、マスク生活が長く、お友達の作り方がわからなくなった。幼稚園のころは明るく誰とでも遊んでいたが、今はもっぱら1人ですごし、放課後お友達と遊びに行く約束の仕方が分からない様子。私も親同士が知り合いなどの特殊なケースを除き、感染などの観点から家に遊びに行かせること、自宅に招くことを躊躇してしまう。
マスク生活が長く表情が見えないことで、コミュニケーションの難しさを感じる子もいたようです。コロナに対する価値観もさまざまでデリケートな問題なので、ママも遊びに行かせることに戸惑ってしまいます。
・集まることに対しての抵抗感が強くなった。みんなで集まることが悪い! という空気になっている。
コロナ禍で染みついた「密」を避ける生活は、アフターコロナになってもなかなかもとに戻ることはありません。
◆衛生意識が高まりすぎた
前回の記事でポジティブな影響として捉えられていた「衛生意識の高まり」ですが、同時にネガティブな影響も残しています。
・潔癖性の子どもが増えたように思います。何かというとすぐ消毒。飛沫が気になるようだ。
小さなころから「ウイルス」の概念を叩き込まれすぎたおかげで、アフターコロナでも気になる子が増えているようです。
・衛生意識が高まりすぎ、必要以上に手を洗うことが増え、手荒れがどの子も出ていた。
ポジティブな影響として挙げられていた「手洗いの習慣」。「洗わないと不安」というように精神的な影響を及ぼしたり、「手荒れ」のように皮膚疾患につながってしまったりしていては本末転倒ですよね。
参考:コクリコラボ記事『【アフターコロナ】幼稚園・保育園&小学校が「デジタル化」「PTA縮小」 ママたちのリアルな実感』
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/life/labo/3qYYG
◆マスクが外せない
こちらも「衛生意識の高まり」に付随する「マスク」問題です。
・いまだにマスクを外したがらないのは悩みの種です。学芸会の練習でも学年で1人だけマスクをしていた。
・幼稚園~小学校までマスク生活だった娘は、今年の夏もマスクを外すのが不安、周りの目も気になると言っていて、熱中症にならないかヒヤヒヤした。
感染予防のためのマスク、から「マスクをしないのは悪」という風潮になった時期もあったコロナ禍。多感な時期をそんな風潮で過ごしたため、マスクを外すことに抵抗のある子がまだまだ多いようです。
◆保護者同士の交流が減った
ポジティブな影響で「PTA活動が減った」と挙げるママがいた一方、「交流がない」というネガティブな側面を挙げるママもいました。
・PTA活動が減り、行事での全員お手伝いがなくなり、ほかの保護者との交流が減った。
・分散型の参観などは親同士の交流の機会が減り、寂しさを感じた。
親同士の交流がなくなったことで、孤独を感じたり寂しさを感じたりする声がありました。
◆タブレットの弊害
コロナ禍を機に小学校では「1人1台タブレット」が一気に推進されました。オンライン授業やアプリ上の手紙配布などポジティブにとらえられていましたが、こんな弊害を挙げたママもいました。
・タブレットの普及が進み、視力低下。
・タブレット導入により、子どもの荷物が増えた。本当に重い。
視力の低下や、重いタブレットを毎日持ち運びしなければならないという声がありました。子どもの健康への影響が心配です。
コロナ禍による子どもへのネガティブな影響 長期的に見守る必要が
アフターコロナ初年度でママが感じた「コロナ禍がもたらしたネガティブな影響」をご紹介しました。行事の縮小による経験不足、友達との関係性、外遊びが減ったことによるフィジカル面への影響、過剰な衛生意識の高まりによるメンタル面への影響。
もちろん未知の感染症の感染拡大を防ぐために必要な時期ではあったでしょうが、アフターコロナの今、子どもたちに残されたネガティブな影響については注意深く見ていく必要があるのではないでしょうか。
コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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