2022年10月からいわゆる「産後パパ育休」の適用が始まり、2023年3月には岸田首相が「手取り10割給付」を明言するなど、今や国を挙げてパパの育児参加を後押しする気運が高まっています。
そんななか、育児中のママたちはパパの育児にさまざまなモヤモヤを抱えています。一方でなかなかクローズアップされませんが、パパにも言い分があるはずです。
そこで今回のコクリコラボでは、実際に育児中のパパへのアンケートを実施し、パパの本音を探りました。同時にママへのアンケートや座談会も実施し、リアルな声を徹底調査しました。
コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に2023年3月2日~2023年3月13日インターネット上で実施。有効回答数は75件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。
育児参加に満足しているパパは7割
まずはパパに、自分自身の育児参加や家事分担に対する「満足度」を自己評価してもらいました。また同じ項目に対して、ママからパパに対する「満足度」も調査しています。
その結果、育児参加に対する満足度は、67%のパパが「満足している/やや満足している」と回答したのに対し、ママの64%も満足しているとの回答。ほぼ差異がありませんでした。
家事負担に対する満足度は、58%のパパが満足しているのに対し、52%のママが満足と回答しほぼ同率でした。しかしママの約1割が「満足していない」とバッサリ答えているのに対し、パパはなんと0人という結果に。パパとママの温度差が見え隠れします。
ママからの評価はまっぷたつ!
これらの調査結果について、ママはどう感じているのでしょうか。特に「パパ自身の育児参加に対する満足度」に関しては、アンケート実施後におこなったママたちの座談会で評価がまっぷたつに分かれました。
◆満足しているパパに納得派
最初に、パパの満足度が高いことに納得している派の意見をご紹介しましょう。
・納得の結果です。私の夫も含め、周りのパパも「自分はよくやっている」と思っている感じがあります。(小6男の子、小1女の子のママ)
・私の周りでもパパが積極的に育児参加している印象なので納得の結果です。公園でもスマホを見ているようなパパはおらず、一緒に遊んでいるパパが多いです。子どものことも細かく見ていると思います。うちも「育児に参加」というより、「一緒に育児をしている」という感じで大助かりです。(小1女の子、4歳女の子のママ)
アンケートでも、
・いつも協力的で、私より家事育児に進んで取り組んでくれる自慢のパパです。
・積極的に育児に関わってくれて感謝しています。
など、思わず読んでいて頰がゆるむような、ママからの絶賛の嵐のコメントが多く寄せられていました。
◆どの口が言っているの派
一方、夫の「満足している」はあくまで自己満足であり、ママとしては納得いかない! という声も少なくありませんでした。座談会では話しているうちに怒りを思い出してヒートアップし、共感しあうママたちの姿も。
・うちの夫は「満足している」と回答したが、どの口が言っているの? と言いたい。週1日家にいるかどうかで何もしないのに。子どもに対しても前後の流れを見ないで一部だけ見て怒るなど雑な接し方が嫌。(中2男の子、小6女の子、3歳男の子のママ)
・おい、何満足しているんだよ! という感じです。例えばパパは「子どもにミルクをあげた」と言うけれど、実際にはミルクを作るのも飲んだ後の哺乳瓶を洗うのもすべて私。子どものお風呂も本当に入れるだけ、洗濯機はスイッチを押すだけ。その程度で満足してもらっては困る。(5歳男の子、5歳女の子のママ)
パパの育児や家事への参加は、働き方との関連も大きい
今回の調査でもうひとつ見えてきたのが、「働き方」の問題。アンケートや座談会ではこのような意見がありました。
・とても育児に協力的で家事もでき、私と子どもたちを大切に考えてくれるパパにとても感謝しています。(中略)ただ仕事がとても忙しいので特に乳幼児期になかなか家に居られませんでした。それは会社の問題で、夫自身は育休を取ろうとしてくれたり、早く帰れるよう頑張っているので、私は夫に不満は一切ありません。アンケートで夫の満足度が低かったのもそういった事情かなと思いました。
・うちの夫は家事育児に関して「満足していない」と回答している。その理由はもっと家事や育児をやりたいが、単身赴任や激務でやりたくてもやれない状況だから。謙虚な気持ちで「満足していない」と言っているパパもいると思う。
育児や家事に関して「満足していない」と回答したパパのなかには、働き方のせいで参加したくてもできないというジレンマを抱えている方も少なくないのかもしれません。
自己評価の高いパパ、自分に厳しいパパ…ママの判断はいかに
今回の調査では、パパは自己評価が比較的高いことに対して、肯定的なママと否定的なママがいるということ、パパの働き方改革が進まないために思うように参加できないパパのモヤモヤがあることがわかりました。
コクリコラボでは他にもパパの本音をたくさん聞いています。「育児で楽しいこと」や「つらいこと」「ママへの本音」など、ほかの記事もぜひあわせてお読みくださいね!
コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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