PTA革命を起こしたママ落語家の“PTA経験を宝”に変える方法

落語家・三遊亭あら馬さん「PTAの手引き」リアルエピソード編#5〜大改革の先にあった PTAの本質〜

落語家:三遊亭 あら馬

PTAを少しでも身近に、気楽に、という想いが詰まった広報誌。「私のことは嫌いだったとしても、PTAのことは嫌いにならないでください」など、クスリと笑えます。 写真提供:三遊亭あら馬
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大改革がPTAに与えた影響とは

敷居が低く楽しいPTAに向かって猪突猛進していたあら馬さんですが、会長を務めて3年目に、ふと立ち止まります。

「私が何でもやりすぎるので、どうしても私の存在が大きく、怖くなってしまう。私自身も新役員たちに『何でできないの?』といういら立ちが向かい出すようになったりして……。

『あぁ、これはよくないな。PTA会長なんて長年やっても意味がない』と感じました。その後、杉並区立小学校PTA連合協議会会長(杉並区内42校の会長の会長)も務めましたが、ここでも私の後任の引き継ぎで物議をかもしたそうで……」(あら馬さん)

ITが得意なあら馬さんは、すぐさまオンライン化を実現、ホームページを作成しました。しかし、次の会長や役員はそれらの専門知識がなく、外注するしかない状況。後任の役員たちはホームページ運営をどうするか迷い、会議を繰り返したのです。

「子どもを産めばみんなママ。でも、それまでの学歴も社会人歴も違うんです。家庭環境で、パソコンがない家だってたくさんある。私が良かれと思ったことは、次の年を苦しめてしまうことになっていたのかも……と思いましたね。

PTAは《毎年同じ、みんな平等に》が基本。会社のように統一することは不可能と学びました。中庸(ちゅうよう)。これが大事なんですね。PTAには、《変わらない良さ》もあるんですよ」(あら馬さん)

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