広島発・子どもが主体的に学ぶ! 異学年探究学習×自由進度学習の想像以上の効果

【小学校教育2.0】 江田島市立三高小学校の挑戦#3 「授業外にも広がる効果」

さらにこの出来事からは、「先生が大変そうだから何とかしよう」と周りを思いやる気持ち、「自分たちだけで授業をやってみよう」というチャレンジ精神、「きっと授業をすることができる」と思える自己効力感などについても、子どもたちのなかにしっかりと育っていることがわかります。

子どもたちの興味・関心を生かしながら、自主性を信じて展開してきた授業は、想像以上に“大きな成果”をもたらしました。

普段の授業でも子どもたちが意欲的に!

異学年探究学習、自由進度学習以外の授業でも、子どもたちはより自分自身の頭で考え、主体的に行動するように変化しているといいます。

「社会の授業で学んだ内容について、私が『これ、劇にしたら面白いかもしれないな』とつぶやいたんです。

それを聞いた子どもたちは、『じゃあ僕がシナリオを作るよ』『私はセリフを考える』『僕は大道具係!』と次々に担当を決め、あれよあれよという間に、自分たちで劇を完成させました。

劇の準備を進める子どもたち。  写真提供:三高小学校

出来上がった内容を、1、2年生を招待して上演したんです。そうしたらとても喜んでくれて、大盛り上がり! アンコールで同じ作品をもう1回やったほどでした(笑)」

実際に上演した時の様子。  写真提供:三高小学校
衣装も用意しました。  写真提供:三高小学校

「これをやってみたい」「面白そう」と思うとすぐに行動し、自分たちで話し合い、工夫しながら一つのものを完成させる。受け身で授業に参加しているだけでは、起き得ないことです。

子どもたちが主体的に、自ら学びを楽しんでいる様子が伝わってきます。

学校全体に広がるポジティブで活力あふれる雰囲気

三高小学校の子どもたちのなかに育っている「主体性」は、授業以外にも発揮されています。

「2年前から、子どもたちの発案で『三高発表会』という全校朝会をやっています。

三高朝会でダンスを披露する子どもたち。  写真提供:三高小学校

この集会では、子どもたちが自分の得意なこと、調べたことなどを自由に発表できます。立候補制で平均週に1回程度、多い時は週に2回ほど行っているのですが(2022年度二学期は月に1回程度に変更)、2021年度は発表したい子がとても多くて、調整が大変でした(笑)

サッカーのボールさばきなどを披露したグループ。  写真提供:三高小学校

ある子はサッカー、ある子はダンス、けん玉を披露する子もいましたね。子どもたちのなかに、いろいろなことをやってみたい、挑戦してみたいという気持ちが大きく育っていると感じます。

けん玉の技を披露するグループ 。  写真提供:三高小学校

そして同時に、自分が一生懸命打ち込んでいることをみんなに見てもらいたい、それをみんなと共有したいという気持ちもある。

発表を見た子は、『すごいね』『自分もやってみたい』など温かく受け止めていて、学校全体にとても良い雰囲気が醸成されていると感じます」(里岡先生)

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