絵本作家ももろさんが子どもと一緒に大笑いしたねこ絵本

絵本が大好きなももろさんが紹介する「おおらかな気持ちになれる」絵本

かわいい動物の絵で大人気の絵本作家ももろさんは大の絵本好き。ご自宅には、たくさんの絵本があり、4歳と1歳になるお子さんと絵本を楽しむ毎日です。

2024年1月に発売になったばかりの話題の絵本、『ひげが ながすぎる ねこ』もさっそくチェック。作者の北澤平祐さんの大ファンというももろさんに、その魅力を教えてもらいました。
北澤平祐さんがパッケージを手がけるキャラメルゴーストハウスのお菓子を食べながら、好きな絵本を読むのは至福の時間。もちろん、愛用のお皿も、北澤平祐さんのデザイン!(写真提供:ももろ)
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子どもたちとの日常は、ただでさえ意外なできごとに満ちていて毎日おもしろいのですが、そこに、こんなひげのながーいねこがいたら?

意外なできごとの連続に、どんどんと読み進めてしまいました。いっしょに読んでいた子どもたちも、「えー」とか、「そんなのないよねえ!!」って大笑い、大喜び。

主人公のみゃあは、ひげが長いことでたくさんのいやな目にあうのですが、子どもたちにいちばんささったのは、長いひげを麺と間違われて食べられてしまい、「もう!」って、みゃあがにらまれるシーン。麺が好きな子どもたちのお気に入りページになっていました。
ももろさんのお子さんたちがお気に入りのページ。ひげが食べられちゃう!
(『ひげが ながすぎる ねこ』北澤平祐)
わたしは北澤平祐さんの線が好きなのですが、横長の画面で、たくさんたくさん気持ちよい線が見られて、うれしい絵本でした。

そしてみゃあのかわいいこと。

フン!ってしてみたり、でも、みんながいなくなったらさびしくなったり。ひげの長いみゃあがすっかり好きになっていたので、ラストにはホッとしました(笑)
ももろさんが好きだという北澤平祐さんの描くねこの「ひげ」。ページをこえてどこまでものびていきます。
(『ひげが ながすぎる ねこ』北澤平祐)
のぞみどおり、ひげが普通になったみゃあがなんだかさびしそうなシーン。
(『ひげが ながすぎる ねこ』 北澤平祐)
ラストはほっこりしあわせなみゃあ。北澤平祐さんの描くリボンも大好き、とももろさん。
(『ひげが ながすぎる ねこ』 北澤平祐)
うちにもひげの長いねこがいたら……と想像すると。

大人も子どもも、毎日わちゃわちゃたいへんだよね、不満もあるよ、なんて思いつつ、みゃあみたいに、ま、これもわるくないか、それはちょっといい、と少しおおらかな気持ちですごせそうです。

絵本作家 ももろ

笑い声が聞こえてくるような生き物の動きや、楽しくなる色の組み合わせを大切に、イラストを制作。絵本制作のほか、雑貨やぬいぐるみデザイン、広告も手がけるなど幅広い分野で活動中。オリジナル雑貨Bitte Mitteを展開。手がけた絵本に、『おうちジャングル』(講談社)、『パンダのパクパク きせつのごはん』(あかね書房)、『ハッピーとラッキーのどうぶつえん』(教育画劇)、『こねこのルップ りんごだいすき』(小学館)などがある。

ももろさんの絵本

『おうちを みせて』(監修:今泉忠明 白泉社)
地面の中にたくさんの部屋があるアリ、季節で住みかえをするリス、氷の中に暖かな家を作るホッキョクグマ、木に巨大建築のような巣をつくるシャカイハタオリなどたくさんのおうちが登場。みんなのおうちに驚きがいっぱいです。
『おうちジャングル』(講談社)
あかりちゃんがある朝起きると、おうちの外がジャングルに! はりきってリビングにおりていくと、そこには、どうぶつがびしょぬれであつまってきていて……。かわいい動物の絵で大人気のももろさんが描く、おうちでぼうけんファンタジー。みんながいたら、ほら、いつものおうちがこんなに楽しい!

笑えるねこ絵本『ひげが ながすぎる ねこ』

『ひげが ながすぎる ねこ』 北澤平祐

みゃあは ひげが ながすぎる ねこだ。
きみは しらないと おもうけれど、
ひげが ながすぎるって たいへんな ことなんだ。
いい ことなんて なにひとつ ない。
まいにち ほんと いやなこと ばかりだよ。

え?  どういう いやな ことが あるかって?
たとえば……
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きたざわ へいすけ

北澤 平祐

Heisuke Kitazawa
イラストレーター・絵本作家

神奈川県在住。洋菓子のフランセのパッケージやアフタヌンティーとのコラボ、装画や絵本、広告や製品デザインなど、幅広いジャンルで活躍中。               

神奈川県在住。洋菓子のフランセのパッケージやアフタヌンティーとのコラボ、装画や絵本、広告や製品デザインなど、幅広いジャンルで活躍中。